「読書館」は,毎日読んだ本について手当たり次第書こうという計画です。すぐいっぱい貯まっちゃうと思うので,デザインは軽くいこうと思います。
 ★10個でオススメの満点です。

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800●チャレンジャーの死闘 下 デイヴィッド・ファインタック(野田昌宏訳) 早川SF文庫 700円
  03/9/2 SF 
★★★★★

19光年離れた地球への絶望的な航海を始めたチャレンジャー号。乗組員の反乱を鎮め,艦内に厳しい規律を敷いたシーフォートだったが,とある老婦人の言葉で目が覚めた彼は・・・その時,金魚がN波空間から現れ,満身創痍のチャレンジャー号に襲いかかってきた・・・。シーフォートシリーズの中では珍しく,上巻の方が傑作であると思う。決戦!太陽系戦域のラストで,信じられない結末を書いたデイヴィッド・ランタック。いいですねぇ。

799●黒竜戦史3 白マントの野望 ロバート・ジョーダン(斉藤伯好訳) ハヤカワ文庫 620円
  03/9/2 ファンタジー 
★★★★★

オレ,アル=ソア。光のやつらがなにか企んどる。闇のオレとしちゃ,ほっとけんな。

798●つぎの岩につづく R・A・ラファティ(伊藤典夫/浅倉久志訳) ハヤカワ文庫 700円
  03/8/31 SF 
★★★★

実に魅力的な16編の短編集。よくもまあこんなアイデアあふれた作品が書けるものだと感心してしまう。日本人にはちょっととっつきにくいところもあるかも知れないが,これもまたSFの神髄であるホラ話。

796●貘龍師・湟 森川潤 双葉社 780円
  03/8/24 ファンタジー 
★★★

都に出た恐るべき妖獣・黒窮奇。それに立ち向かうこととなった貘龍師・湟は・・・。まあまあ。「異色中国伝奇アクション」ってほどじゃないですけどね。

795●満州帝国独立部隊1 逆転・ノモンハン大戦車戦 草薙圭一郎 飛天出版 800円
  03/8/23 歴史if 
★★★

ソ連戦車軍団の前に壊滅しつつある関東軍戦車隊。それを救ったのは謎の巨大戦車だった・・・。満州国を舞台にしためずらしい作。

794●黒竜戦史7 黒い塔の戦士 ロバート・ジョーダン(斉藤伯好訳) ハヤカワ文庫 620円
  03/8/23 ファンタジー 
★★★★★

オレ,アル=ソア。絶対力をあやつる忠実な部下どもを養成中だ。このシリーズって,女の力が強すぎるからね〜。

793●タウ・ゼロ ポール・アンダースン(浅倉久志訳) 創元SF文庫 580円
  03/8/23 SF 
★★★★

50人の男女を乗せて,乙女座ベータ第三惑星に向かう恒星船。バザード・エンジンの減速システムを破壊され,果てしなくスピードを増しながら飛びつづざるを得ないこととなった彼らの選択は・・・。久しぶりの正統派ハードSFにして,冒険SFの傑作である。やっぱり,ポール・アンダースンはいいねぇ。

792●小説央華封神4 打ち砕く鋼の進撃 友野詳 電撃文庫 510円
  03/8/23 ファンタジー 
★★

仙人冒険ファンタジーか。読後感がない小説だが,つまらないってわけじゃないですよ。

791●小説央華封神2 蒼い風のきらめき 友野詳 電撃文庫 520円
  03/8/23 ファンタジー 
★★

なかなか本の作りはいいね〜。

790●爆走!クライプシス・サーキット エーリアン・スピードウェイ1 R.セラズニィ+J.A.カーバー(野田昌宏訳) 角川文庫 470円
  03/8/21 SF 
★★★★

おばさんが亡くなって,孤児となってしまったマイク。彼を保護しようとする警察から逃れ,マイクはクライプシス星系めざして密航を決意する。太陽系のサーキットレーザーの夢を追って・・・。なかなか良質なジュナイブルだと思う。残念ながら,このシリーズ。途中で翻訳が終わっている。一時期,角川がSF文庫に力を入れだして,すぐあきらめた時のものなのだ。

789●こちら魔法探偵社! ロバート・アスプリン(矢口悟訳) ハヤカワ文庫 560円
  03/8/18 ファンタジー 
★★★

ディーヴァの市場で,魔法探偵社を設立したスキーヴには,さまざまな依頼が・・・。

788●黒竜戦史6 竜王奪還 ロバート・ジョーダン(斉藤伯好訳) ハヤカワ文庫 620円
  03/8/18 ファンタジー 
★★★★★

オレ,アル=ソア。まさかエグウェーンがアルナミン位になっちゃうなんてね。まあ,竜王様よりはだいぶ落ちるが。

787●果てしなき宝島 ソード・ワールド・ノベル 安田均・高井信 富士見ファンタジア文庫 500円
  03/8/17 ファンタジー 
★★★

デュダ探偵事務所を訪れたドワーフが置いていった宝の地図。それは海賊ピュヒナーの伝説の宝。デュダ達は,さっそく宝探しの船出に・・・。いいねぇ。やっぱり,このシリーズは安心して読めますね。

786●異相界の凶獣 エルミネアの棺 対馬正治 富士見ファンタジア文庫 620円
  03/8/17 ファンタジー 
★★

盗掘屋のフェンリスが見つけた棺の中には,ありがちなことだが美少女が眠っていた・・・。

785●吸血鬼ハンター D−邪王星団2 菊池秀行 ソノラマ文庫 457円
  03/8/17 ファンタジー 
★★★

反陽子コンピュータ・シグマとDの壮絶な戦いは・・・。突然,2巻を読んじゃっても,すんなり入っていけるDシリーズの偉大さよ。

784●時宗 巻の壱 乱星 高橋克彦 NHK出版 1600円
  03/8/17 歴史 
★★★★

兄の跡をついで執権となった時頼。北条家を纏め三浦氏を下し,ようやく得宗家を盤石のものとするが,蒙古への不安は高まっていた・・・。鎌倉幕府の北条氏を主に据えた小説とは珍しい。

783●小説央華封神3 輝ける雪嶺の彼方 友野詳 電撃文庫 520円
  03/8/16 ファンタジー 
★★

つまらなくはないんだけどねぇ。なんか単調なのじゃ。

782●イースIV 樹海に沈みし魔宮 下 大場惑 ログアウト冒険文庫 690円
  03/8/16 SF 
★★

こういうパソコンゲームの小説化って売れるのかなぁ。みけねこはなぜかイースをやらなかったんだ。ドラゴンスレイヤーシリーズは夢中でやっちゃったけどね。

781●小説央華封神1 燃える星の宿命 友野詳 電撃文庫 520円
  03/8/16 ファンタジー 
★★

日本から迷い込んだ少女は,仙人に拾われた・・・。なんとなく,十二国記に似た感じ。でも,それには及ばないが。

780●復讐者の帰還 ジャック・ヒギンズ(槇野香訳) 二見書房 480円
  03/8/16 冒険 
★★★

頭の負傷で失われていた記憶が戻ったマーティン・シェインの胸中には,戦時中の仲間を売った男の記憶が蘇った。その男はいったい誰なのか・・・。冒険物って結構好きなんだ。

779●アプルビィの事件簿 シャーロック・ホームズのライヴァルたち マイケル・イネス(大久保康雄訳) 創元推理文庫 360円
  03/8/16 推理 
★★★★

ライヴァルたちの中では,標準的だと思われる。でも,最近の本格推理がそれだけ進化しているとは思えないしね。

778●宇宙色トラベラー 波多野鷹 集英社文庫 340円
  03/8/16 SF 
★★

なかなかに,ヤッポンSFジュナイブルの抑えるべきところを抑えている。コバルト文庫だというところに価値ありだと思うのだが。

777●みずうみ 他四篇 シュトルム(関泰祐訳) 岩波文庫 310円
  03/8/16 一般 
★★★★

悲しくも懐かしい美しい小説だ。昔昔読んだんだよなぁ。あの頃は,岩波文庫の値段表示がまだ★印だった頃だったかも知れない。

776●特急”あじあ”殺人行 加納一郎 双葉文庫 400円
  03/8/16 歴史推理 
★★★★

満州を舞台にしたこの小説。実にしっかりしている。さすがは加納氏であろう。

775●小説央華封神5 星の扉が開くとき 友野詳 電撃文庫 570円
  03/8/16 ファンタジー 
★★

中国っぽいけど,どこが中国だかよく分からないってよくあるタイプの作品。

774●無法伝・直撃の牙 友野詳 ソノラマ文庫 495円
  03/8/16 ファンタジー 
★★★

ずいぶん,駄作を量産した友野氏であるが,最近はなかなか読むべき作を書くようになった。「百万回つみかさねれば魔法になる」。このテーマを見事に生かした佳品だろう。

773●盗まれた超高層ホテル 若桜木虔 集英社文庫 280円
  03/8/16 推理 
★★★

コバルト文庫だしと思ったら,意外や意外。本格的な警察小説と言えるだろう。主人公は女子高生(にて人妻)なんですけど,不思議不思議。

772●銀河の逃亡者 サビィとボバ 斉藤英一郎 ソノラマ文庫 470円
  03/8/16 SF 
★★★

まだこういう作品が書かれるのは本当に嬉しいことだ。老舗のジュナイブルSFの味わいである。いいねぇ!

771●偽りの刑場 多岐川恭 双葉社 680円
  03/8/16 時代 
★★★

首打ちを生業とする左源太の短編集。

770●刻謎宮II 光輝篇 高橋克彦 徳間書店 838円
  03/8/16 ファンタジー 
★★★★

坂本龍馬と沖田宗司とヘラクレスは中国へ・・・。最近,高橋氏はこういう作を書いてくれないなぁ。面白いのに残念だ。

769●闇の皇子 焔の剣篇 立原透耶 eb! 860円
  03/8/16 ファンタジー 
★★

死の女王と闇の皇子・・・。なんとなく,タニス・リーの味わいがある。

768●黒竜戦史8 竜王奪還8 ロバート・ジョーダン(斉藤伯好訳) ハヤカワ文庫 620円
  03/8/16 ファンタジー 
★★★★★

オレ,アル=ソア。これにて第6部も終わりだ。うほー。急いで書いてるけどつかれる〜

767●龍騎兵一 双龍初会猟 青木基行 学研 780円
  03/8/16 歴史if 
★★

どうも今ひとつとっつきづらいなぁ。それが作者の計算なんだろうけど。

766●海魔の紋章 夏見正隆 ソノラマ文庫 510円
  03/8/16 SF 
★★★★

航空機事故で病院に収容された瞬を見舞った教師の忍は,瞬が別人かと驚いたのであった・・・。

765●イースIV 樹海に沈みし魔宮 上 大場惑 ログアウト冒険文庫 660円
  03/8/16 SF 
★★★

あの懐かしきアクションRGPの小説化。でも,つまらないの〜。主人公のアドルが弱っちいのにはビックリ。やられる→助けられる→やられる→・・・ばっかり。

764●さようなら瞬の女神 海魔の紋章4 夏見正隆 ソノラマ文庫 533円
  03/8/16 SF 
★★★★

悲しいラストが待っていた。そして,シリーズ化しそうな予感も。

763●哀しみのアクアブレード 海魔の紋章3 夏見正隆 ソノラマ文庫 550円
  03/8/16 SF 
★★★★

まさかクトゥルー神話作品だとは思わなかったけど。

762●レヴァイアサンの少女 海魔の紋章2 夏見正隆 ソノラマ文庫 470円
  03/8/16 SF 
★★★★

これ,イラストが気に入って買っちゃったんだ。ところが思ったよりイイ作品だ。

761●迷宮 清水義範 集英社文庫 571円
  03/8/16 ミステリー 
★★★★★

とある猟奇的殺人事件。さまざまな角度からその真実を洗い出していくこの作品手法には,ほとほと感心した。まあ,これがみけねこがいつも喜んで見てるジャパニーズファンタジー当たりとは,清水氏の格が違うところだろう。

760●昇竜剣舞2 剣の王冠 ロバート・ジョーダン(斉藤伯好訳) ハヤカワ文庫 640円
  03/8/16 ファンタジー 
★★★★★

オレ,アル=ソア。サマエルをぶち殺したので第7部も終わりだ。自分でも思うんだけど,こりゃ長いシリーズだよ。

759●死にゆく者への祈り ジャック・ヒギンズ(井坂清訳) ハヤカワ文庫 480円
  03/8/16 冒険 
★★★★

元IRA将校・マーチン・ファロンが暗黒街の帝王ミーアンから殺しを請け負った時から歯車が動き出した。殺人現場で居合わせた神父を見逃したファロンに・・・。

758●アストロノミコン2 嬉野秋彦 ファミ通文庫 640円
  03/8/16 SF 
★★★

宇宙海賊と美人海賊と三つどもえ。その割にちゃんとしたストーリーですよ〜

757●アストロノミコン1 嬉野秋彦 ファミ通文庫 640円
  03/8/16 SF 
★★★

宇宙の一匹狼のスペースオペラかな。出来はいい。

756●偶人館の殺人 高橋克彦 祥伝社 325円
  03/8/16 推理 
★★★

「べんきちはゆるさないぞ」その脅迫文が,江戸末期のからくり師の弁吉の真相に迫るきっかけだった・・・。

755●龍騎兵二 隻眼虎,万里を駆ける 青木基行 学研 780円
  03/8/16 歴史if 
★★

中国古代のような現代のような近代のような。実は深く考えると,なかなかの設定なのかも知れない。でも,その深く考える気にはならなかったんだけど。

754●スーパー・モンキー 天竺漫遊記2 蓮花洞の金角銀角 流星香 講談社X文庫 650円
  03/8/16 ファンタジー 
★★★

もちろん,金角銀角。定番ですなァ。

753●ゴー・ウエスト 天竺漫遊記1 三蔵法師天竺へ 流星香 講談社X文庫 650円
  03/8/16 ファンタジー 
★★★

ご想像のとおり,西遊記のパターン。目新しいところは,三蔵が美少女ってことかな。

752●独眼龍政宗 下 津本陽 文春文庫 476円
  03/8/16 歴史 
★★★★

政宗の一代記。この作品が政宗もののベストである。

752●独眼龍政宗 上 津本陽 文春文庫 476円
  03/8/16 歴史 
★★★★

なかなか東北の群雄割拠の様子がリアルだ。あまり詳しく書いてる小説って見たことないんだ。さすがは津本氏である。

751●昇竜剣舞1 金色の夜明け ロバート・ジョーダン(斉藤伯好訳) ハヤカワ文庫 640円
  03/8/16 ファンタジー 
★★★★★

オレ,アル=ソア。おれの活躍ももう第7部だ。思えば長い道のりだったなぁ。これからも応援してね。

750●超・誘拐入門 清水義範 角川文庫 500円
  03/8/16 ユーモアミステリー 
★★★

ごく普通のサラリーマン・鉄平が飲み屋で出会った中年男・雨宮。その雨宮に誘われて,いつの間にか誘拐を・・・。

749●昇竜剣舞6 識女の秘密 ロバート・ジョーダン(斉藤伯好訳) ハヤカワ文庫 640円
  03/8/15 ファンタジー 
★★★★★

識女の集団の本拠地に乗り込んだエレイン達は・・・。

748●超・三国志 中 血戦!天下統一 今戸榮一 KOEI 700円
  03/8/15 歴史 
★★

孔明死す。しかし結局は劉備の大勝利じゃ〜。メデタシメデタシ。

747●超・三国志 中 咆咆!五虎将 今戸榮一 KOEI 700円
  03/8/15 歴史 
★★

蜀vs魏と呉の同盟・・・。まあ,蜀を勝たせてやりたいと考える人は古今多かっただろうけどね。ハデハデしいアニメっぽい作品とでも云おうか。

746●小説 孫子の兵法 上巻 鄭飛石 光文社文庫 667円
  03/8/15 歴史 
★★★

海音寺氏の孫子の方が傑作だなぁ。真面目な小説だとは思うが,新機軸がない。

745●親愛なるクローン ロイス・マクマスター・ビジョルド(小木曽絢子訳) 創元SF文庫 750円
  03/8/15 SF 
★★★★

「ネイスミス提督はわたしの非合法なクローンなのです」急場しのぎにレポーターに言った一言が,マイルズを・・・。

744●学問ノススメ 挫折編 清水義範 カッパ・ノベルズ 710円
  03/8/15 青春 
★★★★

やはり浪人生活となってしまった淳一。予備校ではいろんな友人が出来たが,いろいろと悩むこと多き淳一なのであった・・・。胸が痛くなるほどに同感出来る。いい作品だ。

743●炎四郎外道剣 魔像編 鳴海丈 光文社時代小説文庫 514円
  03/8/15 時代 
★★★

美里炎四郎に襲いかかる伊賀忍群。炎四郎の剣はうなる・・・。って,なんとも安直な筋の紹介ですね。出張の電車のお供にキオスクで買いました。

742●ドールズ 高橋克彦 角川文庫 560円
  03/8/15 ホラー 
★★★★

ホラーには違いないが,そして非常のシチュエーションであるが,しかし,なんと健全で現実的な物語世界なのだろうか。推理小説を読むような味わいのあるこの作品は,ホラー小説のひとつの方向性を示している。

741●急行せよ,カッター戦隊 海の勇士/ボライソー・シリーズ18 アレグザンダー・ケント(高沢次郎訳) ハヤカワ文庫 700円
  03/8/15 海洋冒険 
★★★★★

小さなカッターの戦隊を率いて英国沿岸を荒らし回る密輸船団の撲滅を命じられたボライソーは・・・。

740●不沈戦艦を叩け フィリップ・マカッチャン(佐和誠訳) ハヤカワ文庫 560円
  03/8/15 海洋冒険 
★★★

ドイツの誇る無敵戦艦に立ち向かう英国海軍の駆逐艦・・・。

739●死の王 タニス・リー(室住信子訳) ハヤカワ文庫 800円
  03/8/15 ファンタジー 
★★★

死者の子・シミュと不死身の魔導士ジレクの耽美なる戦い・・・。文学的本格派ファンタジーであるが,それだけになかなか読むのがつらい感じだ。

738●カーク館長の帰還(下) ウィリアム・シャトナー(斉藤伯好訳) ハヤカワ文庫 640円
  03/8/15 SF 
★★

カークは死せず。やっぱし。次なる巻をお楽しみに〜

737●昇竜剣舞2 反逆の代償 ロバート・ジョーダン(斉藤伯好訳) ハヤカワ文庫 640円
  03/8/15 ファンタジー 
★★★★★

オレ。アル=ソア。なぜ2巻に戻ったのかなんて聞かないでくれよ。

738●昇竜剣舞5 <光の要塞>陥落! ロバート・ジョーダン(斉藤伯好訳) ハヤカワ文庫 640円
  03/8/15 ファンタジー 
★★★★★

オレ。アル=ソア。あのにくったらしい光の子の本拠地がケチョンケチャンになっちゃった。まったく,ラッキーだよ。

737●昇竜剣舞3 戦士の帰還 ロバート・ジョーダン(斉藤伯好訳) ハヤカワ文庫 640円
  03/8/15 ファンタジー 
★★★★★

オレ。アル=ソア。みんな,久しぶりだね。ところで,このシリーズって,ドケチのみけねこが唯一,新本で買っているっての知ってたかい?ミルドラルも目を丸くして驚いていたよ。

736●裏平安霊異記 乱寛太鬼密行 神護一美 ソノラマ文庫 560円
  03/8/15 アクションファンタジー 
★★★

鬼密行のエキスパート・寛太は・・・。あ〜めんどいのう。ここに書く本。たまっちゃってさあ。

735●乾坤の夢 上 津本陽 文春文庫 552円
  03/8/15 SF 
★★★★

さて。今度は家康だ。でも,信長・秀吉・家康では,やっぱり家康が一番つまらないんだよなぁ。

734●禁断星域の伝説 宇宙史シリーズ1 清水義範 ハルキ文庫 640円
  03/8/15 SF 
★★★★★

ソノラマ文庫で出ていたジュナイブルSFがハルキ文庫より出た。こういう名作は,いつまでも読み継がれていってほしいものだ。

733●デュアン・サーク6 銀ねず城の黒騎士団 下 深沢美潮 電撃文庫 530円
  03/8/15 ファンタジー 
★★★

赤騎士と黒騎士団の戦いが・・・。はい。デュアン・サークは読み終えたっと。

733●デュアン・サーク5 銀ねず城の黒騎士団 上 深沢美潮 電撃文庫 510円
  03/8/15 ファンタジー 
★★★

黒騎士団につかまっちゃったデュアン一行は・・・。フォーチュンクエストよりずっと面白いと思うんだけどなぁ。魔術師のキャラが生き生きしてるよ。

732●デュアン・サーク4 双頭の魔術師 下 深沢美潮 電撃文庫 530円
  03/8/15 ファンタジー 
★★★

ルカ島に到着したデュアンは・・・。フォーチュンクエストよりずっと面白いと思うんだけどなぁ。魔術師のキャラが生き生きしてるよ。

731●デュアン・サーク3 双頭の魔術師 上 深沢美潮 電撃文庫 490円
  03/8/15 ファンタジー 
★★★

レッドドラゴンのお宝ちょうだいのクエストで,デュアンが出会ったのは謎の双頭の魔術師だった・・・。

730●世間知らずと盗賊団 レオン東遊記1 嬉野秋彦 角川スニーカー文庫 560円
  03/8/15 ファンタジー 
★★

家出をした大富豪の息子のレオンは,首にヘビを巻く美女戦士と魔導士と出会って・・・。ま〜。軽いわぁ。

729●ザ・対決 清水義範 講談社文庫 533円
  03/8/15 ショートストーリー 
★★★

桃太郎と金太郎。ソクラテスと釈迦。どちらが上か・・・。軽い頭の体操になるような洒落た作品集だ。

728●大逆説!信玄・謙信 日本を奪る −信長 破れたり− 志茂田景樹 カッパノベルズ 730円
  03/8/14 歴史if 
★★★★

信じられない駄作を書く志茂田氏なのだが,これは良作。よく調べているなぁ。他の駄作と,なんだかあまりに落差が激しくて不思議でならないのだ。

727●奇貨居くべし 黄河篇 宮城谷昌光 中央公論新社 1500円
  03/8/13 歴史 
★★★★★

戦国時代。韓の商人の息子・呂不韋の生涯を描いた作品。ずっと,中国の心中戦国時代に凝った頃があって,どうにもこうにも,少し飽き気味なのかなぁ。傑作だとは思うんだけど,今ひとつ感動がないのだ。信長の本能寺の変を何度も読み返しているようなものなのかもしれないね。

726●奇貨居くべし 火雲篇 宮城谷昌光 中央公論新社 1500円
  03/8/13 歴史 
★★★★★

戦国時代。韓の商人の息子・呂不韋の生涯を描いた作品。

725●奇貨居くべし 春風篇 宮城谷昌光 中央公論新社 1500円
  03/8/13 歴史 
★★★★★

戦国時代。韓の商人の息子・呂不韋の生涯を描いた作品。

724●星間群龍伝II 策謀の嵐 羅門祐人 ASPECT NOVELS 880円
  03/8/12 SF 
★★★★

ついに,二大勢力の激突の時がやってきた・・・。と,古本屋さんで見つけたのはこの二巻だけ。三巻以降はないかなぁ。

723●星間群龍伝I 運命の伝承 羅門祐人 ASPECT NOVELS 860円
  03/8/12 SF 
★★★★

恒星連邦とUTIの二大星間勢力が冷戦状態となっていた時。秘められた出生の秘密を持つ青年シオンは・・・。うん。スケールの大きいSFなのだ。面白いでよ。

722●シャーロック・ホームズ ガス灯に浮かぶその生涯 W・S・ベアリング=グールド(小林司・東山あかね訳) 河出文庫 670円
  03/8/12 推理伝記 
★★★★★

見事だ。ドイル以外のシャーロック・ホームズ物は数あれど,この作がベストであろう。ホームズの生涯を,断片を丹念に合わせながら,見事に描ききった作だ。いや・・・これはオリジナルに迫るのではないだろうか。

721●陰陽師 付喪神ノ巻 夢枕獏 文春文庫 476円
  03/8/12 歴史伝奇 
★★★

さて。これにて第三巻。この二人の友情がなかなかではありませんか。
「ゆこう」
「ゆこう」
そういうことになった。

720●陰陽師 飛天の巻 夢枕獏 文春文庫 448円
  03/8/11 歴史伝奇 
★★★

このシリーズ。だんだん気に入ってきた。なかなかの味わいがある作品集ではないかと思う。

719●ドリトル先生のキャラバン ヒュー・ロフティング(井伏鱒二訳) 岩波少年文庫 620円
  03/8/10 ファンタジー 
★★★

カナリアと出会ったドリトル先生は,ロンドンでカナリア・オペラの公演を決意す・・・。ドリトル先生ものでは,シリーズ何巻か不明だが,あまり出来のいい作品ではない。

718●指輪物語2 旅の仲間 上2 J・R・R・トールキン(瀬田貞二・田中明子訳) 評論社 700円
  03/8/10 ファンタジー 
★★★★★★★★

古本屋で新訳を100円で見つけたので,つい買ってしまった。旧訳はもう何度も何度も読んでいるのだが。みけねこは旧訳の古めかしさが好きなのだが,今の人はこっちの方が読みやすいだろう。しかし,新訳版ってなんで地図がついてないんでしょうか?これがあると面白いのに。

717●王家の風日 宮城谷昌光 文藝春秋 2095円
  03/8/10 歴史 
★★★★★★

殷周革命を描いた宮城谷氏の出世作。主人公は太公望でもなく,誰とも言えないのであるが,古代の商王朝を見事に描いた名作である。これを読み返したのは,もう三回目くらいだろうか。

716●陰陽師 夢枕獏 文春文庫 476円
  03/8/10 歴史伝奇 
★★★

阿倍晴明は,親友の源博雅と共にさまざまな事件を解決していく・・・。なんだか,シャーロック・ホームズ譚みたい。短編集で軽い内容だが,まずまずだ。

715●猫は知っていたのかも 深沢美潮 富士見ミステリー文庫 500円
  03/8/7 ミステリー 
★★★

16歳の菜子は,近所のキヌ婆さんがニセモノではないかと疑って,さっそく調査を始めた・・・。まあ,軽く読みましょうゾ。軽〜く。

714●決戦!太陽系戦域 下 デイヴィッド・ファインタック(野田昌宏訳) 早川SF文庫 860円
  03/8/7 SF 
★★★★★★

このラストのすざましさには,身体の震えを抑えきれないほどだ。書きたいけど──書けない。唖然とする結末。そして脱力感。感動。またこの作品。是非また読み返さなければ。SF嫌いの人に,読んで欲しいと思う作だ。

713●決戦!太陽系戦域 上 デイヴィッド・ファインタック(野田昌宏訳) 早川SF文庫 860円
  03/8/7 SF 
★★★★★

宇宙軍士官学校の校長となったシーフォート。悩みつつも,次第に校長として成長していっただったが,ついに!金魚が地球への攻撃を開始した・・・。しばしの平和の巻であろうか。このシリーズを読み終えるのが怖い。

712●激闘ホープ・ネーション! 下 デイヴィッド・ファインタック(野田昌宏訳) 早川SF文庫 840円
  03/8/7 SF 
★★★★★

ホープ・ネーションの反乱を鎮めたシーフォートだったが,ついに,金魚達は惑星への攻撃を開始する。シーフォートはある決意を胸に秘め,衛星軌道ステーションへ向かう・・・。息をもつかさぬ展開だ。ホーンブロワーとはやはり違うが,いや。傑作だ。

711●激闘ホープ・ネーション! 上 デイヴィッド・ファインタック(野田昌宏訳) 早川SF文庫 840円
  03/8/7 SF 
★★★★★

ホープ・ネーションには,今や30隻を超える国連宇宙軍艦艇が集結し,謎の異星生命体”金魚”との交戦していた。そして,国連宇宙軍は地球へと撤退を始める。惑星に取り残されたシーフォートは・・・。ああ。傑作だ。

710●チャレンジャーの死闘 上 デイヴィッド・ファインタック(野田昌宏訳) 早川SF文庫 700円
  03/8/7 SF 
★★★★★

69光年離れたホープ・ネーション星系に向かうトレメイン提督率いる艦隊の中には,宇宙軍最年少の艦長となったシーフォートがいた。しかし,艦隊は謎の宇宙生物と交戦し,シーフォートは,絶望的な状況でチャレンジャー号で死を待つ・・・。やっぱり,この銀河の荒鷲シーフォートシリーズは,スペースオペラの異色の傑作である。残念ながら,この”下巻”は手に入らなかったので,次にいきましょう。

709●秘湯中の秘湯 清水義範 新潮文庫 400円
  03/8/7 ショートストーリー 
★★★

硫酸の温泉のため,身体が溶けてしまうおそれがある。慣れた人で一分,初めての人は十秒くらいにしておいた方がいい・・・。日本全国の本物の秘湯が紹介されている表題作他,不思議な短編満載の作品集。やっぱり,清水氏はいいですのう。昔のSFを又書いて欲しいと思っているファンはみけねこだけではないはず。

708●大水滸伝(下) 志茂田景樹 講談社 780円
  03/8/7 歴史 
★★

駄作も駄作なり。水滸伝を小馬鹿にする駄作なり。作者がゴーストライターを使っているという噂があったが,本当のような気がしてきた。

707●大水滸伝(上) 志茂田景樹 講談社 780円
  03/8/7 歴史 
★★

三国志に比べると,水滸伝は落ちますなァ。かなり。108星の三国志の英傑達が降りてくるという設定は,あまりに無理あり。

706●真田太平記 七 徳川家康・血の粛清 竹中亮 学研 800円
  03/8/6 歴史if 
★★★

家康は生きていた。それよりビックリは,東西が逆転し,豊臣が江戸を根拠地としていたこと。さて,東西の激突は迫っていた・・・。突然,七巻になっちゃった。だって,古本屋で手に入ったのはこれだけだったんですもの。

705●真田太平記 二 激闘・真田丸血戦 竹中亮 学研 800円
  03/8/6 歴史if 
★★★

大阪冬の陣へ。幸村は,徳川家康が既に死んでいるのではないかと疑い,仰天の策を考えていた・・・。

704●真田太平記 一 影武者・豊臣秀頼 竹中亮 学研 800円
  03/8/6 歴史if 
★★★

関ヶ原の戦後,三成の子・佐助は成長していく・・・。よくある感じ〜

703●時空戦艦「大和」1 超第三帝国を撃滅せよ 草薙圭一郎 コスモシミュレーション文庫 857円
  03/7/27 歴史if 
★★★★

2015年。神田の古本屋で見つかった「我が闘争2」。それが物語の始まりだった。大和は再び1945年へタイムスリップする・・・。かの傑作である”日本沈没を救え”以来の第二シリーズとなる。前作が傑作だっただけに,これに追いつくかなぁ。あの悲壮感はなかなか出ないだろうし。

702●妖雲群行 アルスーラン戦記10 田中芳樹 角川文庫 470円
  03/7/27 ファンタジー 
★★★★

久々のアルスーラン戦記である。9巻を読んでから早5年以上は過ぎていると思うのだが,すんなり10巻の世界へとけ込めた。それだけ,田中氏の作は安心して読めるということなのだろう。11巻がなかなか出ませんなァ。

701●天を越える旅人 谷甲州 ハヤカワ文庫 700円
  03/7/27 山岳冒険 
★★★★

チベットの少年僧ミグマは,自分の過去生を探して山に向かう・・・。よく分からないのだが,良作の予感。山岳小説であるとともに,SFだろうか。

700●陰陽寮 阿倍晴明編 富樫倫太郎 徳間書店 1300円
  03/7/24 ファンタジー 
★★★

このごろ流行の晴明ちゃん。ぷくぅっとボインの・・・。平安の都の政争を真面目に書いているのが,ややいいトコかなぁ。まあまあなのだ。

699●鳥姫伝 バリー・ヒューガート(和爾桃子訳) ハヤカワ文庫 740円
  03/7/24 ファンタジー 
★★★★★

中国は唐の時代。病に倒れた子供達を救うため,十牛と李高は幻の大人参を探して魔物や始皇帝と戦いへの旅へ・・・。前半はとんだゴジャゴジャの作品だと思った。白人が適当にオリエンタルを想像してデタラメを書いただけの作。しかし,残り1/4になって分かった。これはすばらしい傑作である。それが分かるまでに時間がかかった。ラストの勢いはものすごいよ。

698●トラブルシューター ジェリフスターズMS mission01 神坂一 角川スニーカー文庫 495円
  03/7/12 ファンタジー 
★★

事件解決業シェリフスターズの宇宙の大冒険だ。ワーイ。ウハウハーのハー。いえ,決して悪くない出来。神坂氏は標準は必ずクリアーする。 でも,読んだ途端に内容を忘れちゃうんですよね〜。みけねこの記憶力がないだけか?

697●泥を操るいくじなし 封仙娘娘追宝録3 ろくごまるに 富士見ファンタジア文庫 520円
  03/7/12 ファンタジー 
★★

ろくごまるに氏の本って,ちょっと違和感を感じるのだが,そこにこそ人気の秘密があるのだろうか?

696●嵐を招く道士たち 封仙娘娘追宝録2 ろくごまるに 富士見ファンタジア文庫 560円
  03/7/12 ファンタジー 
★★

どうもイラストが好きじゃないのだ。和穂が可愛くないし。独特の作風が前作よりやや薄れ,評価が低くなった。

695●血まみれの犬 ハルマゲドンバスターズ 嬉野秋彦 集英社スーパーファンタジー文庫 533円
  03/7/12 ファンタジー 
★★

獣戦士編最終巻。やっぱ,最後はこうなったか。

694●皓月に白き虎の啼く 嬉野秋彦 集英社スーパーファンタジー文庫 450円
  03/7/12 ファンタジー 
★★★★

時代は大宋帝国。開封の都で占い師をしていた白瑛は・・・。良作だ。このシリーズでも最高作だろう。

693●野生のエルザ ジョイ・アダムソン(藤原英司訳) 文藝春秋 350円
  03/7/6 フィクション 
★★★★★★★

ケニアを舞台にした人間と猛獣との愛の物語。ジョイは,ついにエルザを野生に戻すことを決意する・・・。中学生の頃,この小説に出会って,何度読み返したことだろうか。そしてまた,古本屋でこの懐かしい新書版の本を見つけると,思わず買ってしまった。エルザもエルザの子供たちもパティも(ジョイも)既にこの世にはいないが,この本の中で永久に生き続けるのだ。カモメのジョナサンやルーツなど,その時々でのベストセラーはあったが,1960年に出版されたこの本は必ず永遠に残る傑作だ。

692●魔術師たちの宴 ハルマゲドンバスターズ 嬉野秋彦 集英社スーパーファンタジー文庫 533円
  03/7/6 ファンタジー 
★★

西洋(南米)魔術師たちとの『赤の書』をめぐる戦いは続く・・・。

691●佐原家の人々 ハルマゲドンバスターズ 嬉野秋彦 集英社スーパーファンタジー文庫 533円
  03/7/5 ファンタジー 
★★

今回は番外編。奥物部家の跡継ぎ問題が・・・。

690●緑の星の招くとき 緑の太陽シリーズ/2 リン・カーター(関口幸男訳) ハヤカワ文庫 320円
  03/7/4 ファンタジー 
★★★★

美姫・ニアムーの前で倒れた戦士だった”わたし”は,いつしかまた緑の世界へ。ところがそこは,謎の死都だった・・・。この死の都の描写は実に魅惑的だ。本シリーズの白眉ではないだろうか。巻半ばにて脱出することとなるのがいかにも惜しい。

689●赤き叡智の泉 ハルマゲドンバスターズ 嬉野秋彦 集英社スーパーファンタジー文庫 590円
  03/7/4 ファンタジー 
★★

やっとこ仇敵ドルンハイムとの戦いが・・・。しかし,最近,ちょっと手抜きですかな?

688●緑の星の暗黒世界で 緑の太陽シリーズ/3 リン・カーター(関口幸男訳) ハヤカワ文庫 330円
  03/7/4 ファンタジー 
★★★

愛するニアムーを追って霊体となってフワフワ地球からやってきた”わたし”。若い少年の身体に入ったってのにね。全然逢えないんだよなぁ。運命のイタズラでさ。

687●月光の美獣 ハルマゲドンバスターズ 嬉野秋彦 集英社スーパーファンタジー文庫 540円
  03/7/4 ファンタジー 
★★★

ウルトラ双子美人魔術師がやってキター!

686●黄金狂騒曲! ハルマゲドンバスターズ 嬉野秋彦 集英社スーパーファンタジー文庫 540円
  03/7/4 ファンタジー 
★★

陰陽師・善ノ介が出会った事件は,西洋の悪魔付きの事件だった・・・。悪くないけどネ。
ちょっと,本が溜まり過ぎちゃって,とばしますよ。

685●残秋記 白瑛高楼に舞う 嬉野秋彦 集英社スーパーファンタジー文庫 450円
  03/7/4 ファンタジー 
★★★★

先の事件から八年後だ・・・。シリーズ最終巻。残念だ。かなりの傑作だったのに。

683●哀號天地に満ちる朝 続白瑛伝 嬉野秋彦 集英社スーパーファンタジー文庫 450円
  03/7/4 ファンタジー 
★★★★

先の事件から二十年後。白瑛は再び下界へ。奪われた秘薬を取り戻すために・・・。良作だ。嬉野氏初期の作のはずだが,このシリーズが一番なのではないだろうか。これ以降の作は,軽い泡の如し。

682●天を騒がす落とし物 封仙娘娘追宝録 ろくごまるに 富士見ファンタジア文庫 560円
  03/7/4 ファンタジー 
★★

水滸伝のチョッピリパクーリ。悪くはないけど,主人公の影薄し。それよりどうして,初版から3年で13版も出てるのじゃ?これこそ疑問なのだ。

681●銀河の荒鷲シーフォート 大いなる旅立ち 下 デイヴィッド・ファインタック(野田昌宏訳) 早川SF文庫 700円
  03/6/14 SF 
★★★★★

ハイパーニアの200名を超える乗員乗客の命は,この艦の最先任士官である17歳のシーフォートに預けられた・・・。有能にして多感。内省的な主人公の性格付け。ホーンブロワーに似ている。見事な成長物語だ。なんと,登場人物が生き生きとしているのだろう。そりゃ,SFだからどうしたって,ご都合主義的なところはなくちゃならない。その中でベストを尽くした作品ではないだろうか。このシリーズ,是非大河シリーズとなって欲しいものだ。しかし,シーフォートとその仲間達の成長が早すぎたので,この後が続くのかなぁ。

680●銀河の荒鷲シーフォート 大いなる旅立ち 上 デイヴィッド・ファインタック(野田昌宏訳) 早川SF文庫 700円
  03/6/14 SF 
★★★★★

国連宇宙軍軍艦ハイパーニアは,乗客を乗せて植民惑星ホープ・ネーションを目指す旅に出ていた。士官候補生ニコラス・シーフォートにとって,その日常は永遠に続くのかと思われたのだが・・・。傑作だ。久しぶりにそう思う。ホーンブロワーシリーズを読んでいる気分になる。SFという名を借りてはいても,本格冒険小説。それも,とびっきりの良質の冒険小説だ。

679●幻想水滸伝 ソウルイーター(下) 堀慎二郎 電撃文庫 580円
  03/5/24 ファンタジー 
★★

かくて,幾多のイベントを乗り越えたティルは,敵大ボスを倒したのだった。めでたしめでたし・・・。それにしても,108星が集まるというところだけ,無理矢理水滸伝にしちゃっているけど,必然性がゼロじゃのう。

678●幻想水滸伝 ソウルイーター(中) 堀慎二郎 電撃文庫 540円
  03/5/24 ファンタジー 
★★

解放軍は,次々と仲間を集めながら勢力を拡大す・・・。あー。単純な筋立てじゃ。これ,RPGとして成り立つのかと逆に心配になっちゃう。まるで自由度のないゲームではないのかと思われちゃってね。でも,RGP自体は嫌いじゃないです(それどころか,昔は夢中でやったものでした)し,それなり楽しんで読んではいるのだが。

677●幻想水滸伝 ソウルイーター(上) 堀慎二郎 電撃文庫 540円
  03/5/24 ファンタジー 
★★

赤月帝国の将軍の息子ティルは,次第に自分が信頼していた帝国に疑問を感じはじめ,アッサリ反乱軍リーダーとなるのじゃ・・・。ちょっと,小説としてはどうかなぁ?RPGゲームの小説化だというのは分かるんだけどね。

676●超太平洋戦記 上 草薙圭一郎 コスモシミュレーション文庫 933円
  03/4/19 歴史if 
★★★★

真珠湾攻撃の時,大和・武蔵・三笠の第七艦隊は,米西岸奇襲に向かっていた・・・。歴史ifのやはり名作。前に読んだ時空戦艦シリーズには劣るが,出来は大変よろしい。

675●火城 高橋克彦 角川文庫 619円
  03/4/6 歴史 
★★★★

幕末の激動期。佐賀藩士・佐野栄寿は,藩主や当代第一の技術者・からくり儀右衛門を説き伏せ,日本初の蒸気船を作ろうとする。佐賀を日本の火城にするために・・・。比較的マイナーな存在である佐賀を主に幕末を描いたのは,なかなか珍しい。中途半端で終わってしまっているのが,いささか残念なところ。作者にとっても,あまりいい出来ではなかったのだろうが。マイナーな素材は,やはりマイナーに終わっていまいがちだ。特に,幕末などのよく知られすぎた近代を物語の背景にしてしまうとね。

674●ノーザントレイル2 神々の砦 朝松健 朝日ソノラマ 750円
  03/4/4 歴史アクション 
★★★★

執念で志波新之介を追う仙頭左馬之介は,無頼漢部隊を結成す。そして,神々の砦・シベチャリで戦いは始まった・・・。だんだんとますます西部劇っぽくなってきた。西部劇との大きな違いは,主人公が白人側ではなくて,インディアン側だってコト。しかし,もったいないほど魅力的な登場人物が次々と死んでいくなぁ。あまり人気は出ない作品だが,良策であった。

673●天魔業 神咒鏖殺行 巻之参 嬉野秋彦 角川スニーカー文庫 600円
  03/4/4 ファンタジー 
★★★

神咒萬獄を狙う西の強国・独龍閃の練金物理学士・リヒテル。そして,萬獄を殺さすにはいられない緋走咲弥。リヒテルに綾女を人質に取られた咲弥は,ある苦渋の選択をする・・・。うん,このシリーズ,だんだん良くなってきた。見事なピカレスク・ロマンなのだが。なんとも読後感がいいね。しかし,この作品。ある重大なファンタジーでのお約束違反をしているなぁ。それがまた気に入ったけど。

672●カニバル・リターナー 魔法探偵まぁリン2 大迫純一 青心社 540円
  03/4/4 探偵 

今度は,連続殺人事件だ。しかし,まぁリンは今ひとつ元気がない。オオカミの秘密とは。まぁリンの過去とは・・・。たいした過去じゃありませんけどね。あーあ。また駄作を読んでしまった。でも,古本屋で買っちゃったのだから,読まにゃソンソン。

672●バビロン・ゲート 魔法探偵まぁリン1 大迫純一 青心社 540円
  03/4/4 探偵 

連続失踪事件を追う刑事・御堂の前に現れた美少女は,私立探偵・初里魔鈴だった。事件の影には魔人の恐るべき陰謀が・・・。って,こりゃ駄作だわ。出版社がエッチファンタジーで著名なる青心社と知った時,当然,想像すべきであったぞよ。

671●ノーザントレイル1 魔犬街道 朝松健 朝日ソノラマ 750円
  03/4/4 歴史アクション 
★★★★

明治2年。五稜郭開城と共に函館戦争は終結した。蝦夷共和国の敗残兵となった志波新之介は,スペンサー・カービン銃を手に,和人のならず者達と戦う・・・。西部劇アクションだ。なかなかの着眼を持つ作ではないかと思う。北海道開拓時代に,アイヌの民に暴略の限りをつくす明治新政府。また,アイヌの風習も描ききっており,それがまた楽しい。意外にも,幕末から明治初期の時代,日本は進んでいた。

670●女神の封印3 紫蝶の紡ぐ夢 樹川さとみ 中央公論社 800円
  03/3/23 ファンタジー 
★★

またまた,悪魔伯爵にとらわれの令嬢奪還の物語。ようやるわ・・・。どうにもよく分からない作。このシリーズの中ではまあ3巻が一番マシな感じがするけど,ホラーというには余りに半端だし。主人公は,楽園のサラっぽい性格なのだが,いまひとつ生きていませんし。

669●女神の封印2 永遠の誓い 樹川さとみ 中央公論社 800円
  03/3/23 ファンタジー 
★★

ナゾの男・ラダストールの活躍により,物語はメデタシメデタシ・・・。はい。巻の途中で,第2部?の始まりとなります。

668●女神の封印1 予言の守護者 樹川さとみ 中央公論社 800円
  03/3/23 ファンタジー 
★★

夢の少女を探して,漂白の美少女剣士シィンがたどり着いた町は,よくありがちなカリ城みたいなことになっている町だった。ロリロリ伯爵に狙われるクラリスの運命は・・・って,少し違ったか。

667●雷鳴の女剣士 ホルス・マスター5 嬉野秋彦 ファミ通文庫 640円
  03/3/23 ファンタジー 
★★★

変態近親相姦戦士アルバイムと熱血鉄拳ピエロ拳闘士プルプリッサ達の活躍により,剣王達は退却す・・・。と紹介してもミもフタもないって感じではあるが,これ。結構,面白いんじゃないかと最近思うようになってきた。なぜか,必ずお風呂シーンはあるし。嬉野氏の作品って軽いんだけどあまり駄作はないよね。

664●楽園の魔女たち 〜月と太陽のパラソル(後編)〜 樹川さとみ コバルト文庫 533円
  03/3/22 ファンタジー 
★★★★

さて,おさまるべきところはおさまってマリアも名実ともに人妻へ。人妻って響き。団地妻の次くらいにいいですよね?このシリーズも,もう16冊め。長いつき合いとなりました。

663●楽園の魔女たち 〜月と太陽のパラソル(前編)〜 樹川さとみ コバルト文庫 495円
  03/3/21 ファンタジー 
★★★★

夫の行方を探しに旅に出た人妻マリア・・・。さて,シリーズ初期の単純なお笑いかと思っていたら,さにあらず。さまざまな場面を交互に書き分けて,なかなか重厚な作となっているではないか。時の車輪みたい。だんだんとこのシリーズも成長しておりますなァ。

662●楽園の魔女たち 〜不思議の国の女王様〜 樹川さとみ コバルト文庫 533円
  03/3/21 ファンタジー 
★★★

エイザード,謎の病気に倒れる。女王を名乗る魔女にナハトールを誘拐された楽園は・・・。このシリーズ。ファンタジー史に残る傑作ではない。一部の少女達(みけねこのようなネ)が,軽い気持ちで通学の電車の中で読む小説だろう。でも,ホンワカとしてヨロシ。なんとなく好きなのだ。

661●楽園の魔女たち 〜星が落ちた日〜 樹川さとみ コバルト文庫 495円
  03/3/21 ファンタジー 
★★★★

楽園崩壊す。組合に軟禁状態となったエイザードと四人の弟子たち。さまざまな試練が待ち受けていたが・・・。良作。キャラクターの書き分けは見事であり,また弟子たちの成長ぶりは,長くこのシリーズを読んできた者にとっては嬉しいことである。でも,エイザードの秘密ってなかなか明らかにされないんだよなぁ。

660●冒険商人アムラフィ2 南海の妖女 中里融司 電撃文庫 580円
  03/3/16 ファンタジー 
★★

たまたま助けた船の生き残りから受け取った宝玉は,たまたまアムラフィを神聖ペオル帝国の内紛に巻き込むことになった。戦闘シーンとか迫力があるんじゃないかとは思うのだが,どうにもご都合主義すぎ。アムラフィがこうも次々と神々の恩寵をもらうってのもイマイチだし,ラストもワンパターン。

659●呉・三国志 長江燃ゆ 一 孫権の巻 伴野朗 集英社文庫 743円
  03/3/15 歴史 
★★★

三国志世界を呉の側を主人公にした珍しい小説。なにせあまり人気がありませんからなァ。残念ながら余り知らないエピソードは紹介されておらず,逆に知られすぎたエピソードを入れすぎ〜なのだ。まあ,ハッキリ言っちゃうと間がもたないからだろう。仙術なんか取り入れているところが,どうにも伴野氏の限界であると思われる。今更使われすぎているんだからよしなさいよって感じ。

658●冒険商人アムラフィ 海神ドラムの秘宝 中里融司 電撃文庫 560円
  03/3/15 ファンタジー 
★★

悪の帝国は善なる商業都市を併合しようと迫る。しかも悪の皇帝は世界を制する神秘の秘宝ドラムを手に入れんとし,なぜか神に選ばれし美少女船長アムラフィを毒牙にかけんとす・・・。あー。なんかスッキリしないあらすじじゃのう。古本屋で50円だったから仕方ないか。

657●時空戦艦「大和」5 草薙圭一郎 コスモシミュレーション文庫 838円
  03/3/13 歴史if 
★★★★★

未来において,イージスシステムを搭載した大和は,過去へと戻るが,ナチス・ドイツは日本に対して宣戦布告をす。アメリカ・イギリス・フランスと共にナチスと戦う連合艦隊だっ

たが,未来からやってきた戦艦は日本だけではなかった。未来から水爆を持ち帰った三人は,核爆発によりプレートの圧力を減らして,将来起きる日本沈没を防ごうとするが・・・。はー。読んだ読んだ。ゲップ。ごちそうさまでした。

657●時空戦艦「大和」4 草薙圭一郎 コスモシミュレーション文庫 838円
  03/3/13 歴史if 
★★★★★

ついに,アメリカに先んじて原爆を搭載した富獄は,ニューヨークはマンハッタンへ。そして,日米講和なる。大和は,Uボートの雷撃を受け,時航機と共に2013年の未来へ。そこで見たものは,強大な第三帝国に圧迫される沖縄日本の姿だった・・・。東京までの片道の電話の中で,一気に4巻・5巻を読んでしまった。面白い本って,なぜか読み終えるのが早いものなのですが,もったいないですよね。

657●時空戦艦「大和」3 草薙圭一郎 コスモシミュレーション文庫 838円
  03/3/13 歴史if 
★★★★★

連合艦隊は,大和・武蔵にジェット噴射機を取り付けて,高速超機動部隊を編成し,大和はドイツの要請によりスエズ運河攻略へ,武蔵はパナマ運河へと大遠征の途につく・・・。ドドンガドンという感じで進む楽しい戦争小説,あらすじを紹介するとそんな風な印象を与えるかもしれないけど,これはそんなことはない。

656●時空戦艦「大和」2 草薙圭一郎 コスモシミュレーション文庫 838円
  03/3/13 歴史if 
★★★★★

山本五十六に出会って,真珠湾攻撃を成功させた未来の三人の若者達。VT信管,レーダーなどの技術を日本にもたらし,樺太油田の開発,蒋介石との講和などを次々と成功させる・・・。コチコチの軍国主義者とも思える東条英機や軍首脳達が,意外に頭が柔らかいのだが,それがまた人間としてのリアリティーを生み出している。

655●時空戦艦「大和」1 草薙圭一郎 コスモシミュレーション文庫 838円
  03/3/13 歴史if 
★★★★★

2004年。日本は大規模な地殻変動により消滅す。沖縄を含む南西諸島は惨禍を逃れたものの,大和民族は世界中に流浪の民として散らばることになる。2013年。時航機「やしま」は,太平洋戦争の時代に飛ぶ。太平洋戦争に勝利し,いずれ訪れる日本沈没の時までに,日本の領土を増やすために・・・。これは,歴史if物では白眉だ。手に汗握る傑作というべきだろう。

654●目醒めの詩 ホルス・マスター4 嬉野秋彦 ファミ通文庫 640円
  03/3/13 ファンタジー 
★★★

三剣王に狙われる弱小国。そこにフラフラとやってきたのは,例によって近親相姦眼鏡戦士アルハイムだった。しかし,お風呂に入った愛する妹・ディミトリアスは,ハダカのまま誘拐されてしまう・・・。はいはい。だんだん,ちょっとつまらなくなってきたなぁ。三巻が手に入らなかったので,四巻と相成りました。

656●狂骨の夢 京極夏彦 講談社 1068円
  03/3/9 推理 
★★★★★

時は,敗戦の記憶まだ新しい頃。古本家主人「京極堂」,探偵「榎木津」,小説家「関口」などの登場人物が活躍する一連の作品の一冊なのだが,現実的な世界観が確固として存在するのに,この不思議な雰囲気はなんとしたことだろうか。京極氏の才能のなんと恐ろしきことよ。東京への出張の往復で読んだ作だが,読みづらいような読みやすいような,なんとも鮮烈な印象を与えてくれた傑作には違い有るまい。

655●鉄の由来 吉岡平 ソノラマ文庫 495円
  03/3/9 ファンタジー 
★★★

意識を持つ鉄に関する連作短編集だ。人類の過去から未来へというわけなのだが,残念ながらあまり成功はしていない。この中でも白眉は,『カースト・アイアン』だろう。ニコンのカメラの物語だが,作者の情熱が心地よい。

654●白魔の微笑み ホルス・マスター2 嬉野秋彦 ファミ通文庫 640円
  03/3/9 ファンタジー 
★★★

ホルスを鍛える刀鍛冶を求めてやってきた街は,剣王ゴーベルクが支配する街だった・・・。軽いのう,実に。その軽さがなかなか結構なのだが。狂言回しのような美少女格闘家プルプリッサが意味もなく登場しなければ,もう少し文学的に高まるような気がするのだが,これがジャパニーズ・ライト・ファンタジーのお決まりだからなぁ。

653●異戦国志外伝 新真田十勇士2 仲路さとる 学研 800円
  03/3/8 歴史シミュレーション 
★★★★

大助ののんびりした旅とは裏腹に,伊達政宗の陰謀,支倉常長のスペインへの船旅が描かれる・・・。雄大な大河小説のような筆運びと見たが?これからどうなることやら。さて,このシリーズ。1・2・3巻と古本屋で各百円で買ったつもりだったんだけど,間違えて1・2・1巻と買っちゃった。ガーン!

652●異戦国志外伝 新真田十勇士1 仲路さとる 学研 800円
  03/3/8 歴史シミュレーション 
★★★★

真田幸村の忘れ形見・大助は,お供の猿田寝吉と共に,豊臣復興のために諸国を放浪しながら家臣(真田十勇士)を増やしていく・・・。信長が本能寺の変で死ななかった歴史ifなのだが,結局,世は徳川の時代となっている。骨格はしっかりしており,背景が重々しいながらも,なんとも明るい作品ではないかと思うのだ。

651●砂漠の銀星胡蝶 ホルス・マスター1 嬉野秋彦 ファミ通文庫 640円
  03/3/8 ファンタジー 
★★★

眼鏡をかけて重度のシスコンの美男剣士アルハイムが持つホルスを,剣王のひとりシャスティアが狙う。逆襲にでたアルハイムであったが,命より大切な妹を奪われてしまった・・・。軽いですなぁ。羽毛の如し。しかしながら悪くない。主人公のキャラクターも非常に変わっていていいし。こういう作品は人の憂さを忘れさせてくれるものだ。

650●星々の聖典(下) ドナルド・モフィット(冬川亘訳) ハヤカワ文庫 480円
  03/3/4 SF 
★★★

偽首長の擁立を巡って,太政大臣と宦官長官の対立が深まり,ハミードはスパイにされたり暗殺者から命を狙われたり・・・。さて,残念ながら,この本は4分冊にしたとのことで,上下巻合わせてもまだ半分なんですって。ま,後巻は読まなくてもいっか。

649●星々の聖典(上) ドナルド・モフィット(冬川亘訳) ハヤカワ文庫 480円
  03/3/4 SF 
★★★

イスラムによって支配されている宇宙。火星首長国のクローニング技術者のハミード=ジョーンズは,首長の頭部を若いクローンに移植する手術の証人として参加することになったが・・・。魅惑的な世界だが,主人公がどうも生き生きしていないのだ。

648●カーク館長の帰還(上) ウィリアム・シャトナー(斉藤伯好訳) ハヤカワ文庫 640円
  03/2/13 SF 
★★★

映画『ジェネレーションズ』で,時空を越えて甦り,アッサリ死んじゃったカーク艦長。しかし,カークは永遠に不滅だった。怖ろしいボーグの陰謀によって,またまた生き返っちゃったのである。スポックもびっくり・・・。みけねこもびっくりだ。実は,みけねこはスタートレックが大好き。しかも,この作品の作者は,カーク艦長役をつとめたウィリアム・シャトナー。作家としての力量もなかなかだし,期待できるではないか?と,思ったのだが,これ読みづらいよ〜。うーん。

647●鬼 高橋克彦 ハルキ文庫 476円
  03/2/13 歴史伝奇 
★★★

内裏の陰陽師達が鬼と闘う連作短編集。短編だけに,もうちょっと読みたい気がする。大傑作というわけでもないけどネ。 この短編のいくつかは長編の元となっているようだ。

646●降魔王 高橋克彦 講談社文庫 448円
  03/2/9 歴史伝奇 
★★★

蒼夜叉の続編。岩手県東話町で起きた殺人事件。獏の気配を感じた万梨子と律子は,三年ぶりに高野山へ”眠り男”に逢う・・・。残念ながら,前編に劣るとも勝らない出来ではあるが,懐かしい。ラストも,高橋氏にしては安直なんだよなぁ。

645●黒祀の島 小野不由美 祥伝社 886円
  02/12/27 推理 
★★★★★★

その島に向かうフェリーに乗り込んだ作家・志保は行方不明になった。式部は,彼女の行方を追って,夜叉島へと向かう。島民の白い眼と非協力の元,式部は,神社に逆さ磔にされた全裸女性の存在を知る。島の因習に立ち向かう式部がたどり着いた結末とは・・・。久しぶりの傑作である。殆どホラーのノリなのだが,実は本格推理。ラストのどんでんがえしは,お見事であった。また,島の描写のすばらしいこと,さすがの筆力である。辛口の酒がないとお嘆きの貴兄にお勧めしたい。
それにしても,読書館。書いてないやつが溜まっちゃって溜まっちゃって困りましたのう。

644●ジャイアント・ロボ 地球が停止する日 横山光輝原作・山口宏著・今川泰宏監修 角川スニーカー文庫 500円
  02/12/4 SFジュナイブル 
★★

世界のエネルギー源”シズマ・ドライブ”が停止する。陰謀を企むBF団に対抗するのは,国際警察機構と草間大作少年の操るジャイアント・ロボだ・・・。これはOVAであり,昔々のあの懐かしいオリジナルのジャイアント・ロボとは,別物と考えていいだろう。あれは,ロマンがあったなぁ。ギロチン帝王と共に宇宙の彼方へ飛んでいくジャイアント・ロボのラストシーンは,泣けてくるものだったっけ。

ダ ダ ダダ ダ ダ ダダ
輝く太陽背に受けて
鉄の巨人の叫び声
勝利の凱歌だ 正義の旗だ
進め ジャイアントロボ
立て ジャイアントロボ
進め ジャイアントロボ
立て ジャイアントロボ
進め ジャイアントロボ
立て ジャイアントロボ

643●スクランブル・グリル スレイヤーズすぺしゃる16 神坂一 富士見ファンタジア文庫 480円
  02/12/4 ファンタジー 
★★★

世界を制するという恐るべき発明「煙の出ない魚焼網」を巡り,恐るべき陰謀が・・・。しかし,よくもまあ,こうアイデアが出るものじゃ。そんなに大したことないアイデアですけど。すべしゃる編より,絶対的に本編の方が面白いのだが。

642●エイプリルの事件簿 スレイヤーズすぺしゃる15 神坂一 富士見ファンタジア文庫 480円
  02/12/4 ファンタジー 
★★★

魔導師協会の評議長の称号の服が盗まれた。それを解決するは,紫の脳細胞と呼ばれるエイプリル探偵と,助手のリナ=インバースだった・・・。こういうパロディって,どうも弱いんだよなぁ。エイプリルというのも,エルキュールからきたのだろうか。

641●極楽温泉遊技 皇女フォーティア旅日記1 秋月麗夜 青心社 560円
  02/11/30 ファンタジー 
★★

兄である皇帝の命を受けたフォーティアは,スケさんとカクさんを引き連れて,悪代官退治の旅に出た・・・。ダッサーク。唯一評価するとしたら,作中の意味もないエロティックシーンくらいなものであろう。

640●南朝迷路 高橋克彦 文春文庫 500円
  02/11/30 推理 
★★★★

取材のために,隠岐を訪れた推理作家・チョーサクと編集者のリサは,後醍醐天皇にまつわる隠し財宝と,殺人事件に巻き込まれる。そしてついに,迫り来るドクロの影・・・。久しぶりに優れたジャパニーズ推理小説を読んだという気がする。一見,伝奇小説の形式はとっているが,実は,なかなかの本格推理であり,結末の付け方も,実によろしいですなァ。さすがは,炎立つを書いた高橋氏である。

641●ソーラー・フェニックス リチャード・S・マッケンロー(斎藤伯好訳) ハヤカワ文庫SF 460円
  02/11/30 SF 
★★★

老朽宇宙貨物船の船長モーゼス・キャラハンは,違法な武器運搬を請け負ったのだが,途端に依頼人は殺害され,さっそく大いなるトラブルに巻き込まれる・・・。主人公は,たぶん機関士のミツコ・タムラかなぁ。これは!というところはないんだけど,どこか光るものがある作品だ。

640●涅槃の王 巻の4 神獣変化・魔羅編 夢枕獏 桃園書房 762円
  02/11/28 伝奇ホラー 
★★

ずいぶんイヤラシイサブタイトルだと思ったが,それとは関係ありませんでした。ようやく回想シーンも終わって,いざ。これから本番だと思ったのだが,気づいたことは,回想シーンの方が実は面白かったってコト。最近,面白い本に飢えてしまいますぞ。

639●涅槃の王 巻の3 神獣変化・不老宮編 夢枕獏 桃園書房 762円
  02/11/28 伝奇ホラー 
★★

かくして,クドクドと回想シーンはいつまでも続いたのであった・・・。つまり,不死の秘密を手に入れようと,いろんな勢力が争っているってワケ。夢枕氏の作品も,初期のキマイラシリーズなんかは,実に面白かったんだけどなぁ。

638●琥珀の光明 瑠璃の暗黒 如意樹幻世譚1 東すみえ 青心社 580円
  02/11/28 ファンタジー 
★★

うーん。久々に駄作じゃ。このハデハデしい題名と,ロマンチックな表紙の絵に誘われて,つい買っちゃったのだが。

637●涅槃の王 巻の2 神獣変化・霊水編 夢枕獏 桃園書房 762円
  02/11/22 伝奇ホラー 
★★

シッダールタ一行は,ついにビマヴァット山中のザラ国にたどり着く。そこで展開されるものは・・・。過去のクドクドとした回想ミッチョなやつだった。あー。たるい小説なのじゃ。夢枕氏。こんなの書くようじゃなぁ。ただ,書き殴っているだけの感ありなのだ。

636●涅槃の王 巻の1 神獣変化・蛇魔編 夢枕獏 桃園書房 762円
  02/11/22 伝奇ホラー 
★★

マーサーカ国からヴリトラ神像が盗まれる。シッダールタは,なんとなく,なりゆきでそれを追うことになった・・・。あー。ダッセー。しばらく読んでいて,全然ピンと来なかったが,ようやく,後書きを見て分かった。これには,前シリーズがあったのである。まっ。正直,それを読んでも,この作が面白くなるとは,とても思えぬわい。

635●野口英世 花岡大学 集英社 480円
  02/11/21 伝記 
★★★★

明治11年。福島県の猪苗代湖の近くの村一番の貧しい家に生まれた清作。左手が不自由だったので,テンボウ・テンボウとからかわれつつも,必死に勉強した彼は,回りの人の温かい手助けで,ついに,世界的な大学者となる・・・やっぱり,勉強は大切だの。「天才なんかあるものか。みんな努力だよ。人よりも三倍も五倍も努力して,辛抱強く勉強するのだ。そうすれば,誰でも天才となれる」と,野口英世も言っている。まったく,そのとおり。みけねこは,人一倍努力を怠っちゃったからなぁ。この本は,「母と子の世界の伝記2」。つまり,児童書なのであるが,バカにしたものではありませんぞ。

634●ファイアストーム 秋山完 ソノラマ文庫 476円
  02/11/19 SF 
★★★

太陽族の少年カズマの連絡機は,セーガニア帝国の戦闘機に襲われて,魔女の棲むとされるマリネリス渓谷に不時着する。そして,明らかになる魔女と植物ヴィシュニアの秘密が・・・。あの星界の紋章シリーズに匹敵,いや。勝ると思われる日本の冒険SF「ペリペティアの福音」を書いた秋本氏の作だが,ちょっとこれは,冒険作なのだろうけど,今ひとつ。生態学的な解釈は,評価に値するけど,どうもそれだけなんだよなぁ。

633●一角獣を探せ マイク・レズニック(佐藤ひろみ訳) ハヤカワ文庫 660円
  02/11/16 ファンタジー 
★★★★

大晦日の夜。私立探偵マロリーは,ひとり寂しく酒を飲んでいた。そこにやってきたのが緑色の妖精。妖精は,盗まれたユニコーンを探して欲しいとマロリーを雇い,そして,異次元のマンハッタンへ旅立つ・・・。なかなかにハードボイルドの味わいがある。これ,たぶんパロディでもあるんだろうね。また,いつか再読してみたい作品である。

632●名誉のかけら ロイス・マクマスター・ビジョルド(小木曽絢子訳) 創元SF文庫 720円
  02/11/16 SF 
★★★★

ベータ植民惑星の天文調査隊艦長のコーデリアは,ある惑星でバラヤー帝国軍に襲われ,部下の反乱により一人取り残されたバラヤー軍の艦長ヴォルコシガンと共に行動を共にすることになる。これが,世紀の恋愛の始まりだった・・・。良きかな。ビジョルドの処女長編にて,マイルズシリーズの前史となる作品だ。これ,後期のマイルズシリーズより面白いと思うのだが。

632●君の還る場所 妖怪寺縁起3 冴木忍 角川スニーカー文庫 495円
  02/11/13 ホラー 
★★★

ヘビ男の仁巳は,拉致された理由とは・・・。それほど大したストーリーじゃないんだけど,妖怪寺シリーズはこれで終わる。冴木氏の作品って,なんとなくほのぼのしていて好きなので,ちょっと残念なのだ。

631●半熟マルカの魔剣修行! ディリア・マーシャル・ターナー(井辻朱美訳) ハヤカワ文庫 720円
  02/11/12 ファンタジー 
★★

監視局に追われるマルカは,アンドロイドのロダー率いる魔力ドライブの宇宙船に乗り込んだ・・・。これ,なかなか魅力的なるタイトルだと思ったのだが,大間違いであった。ストーリーについていけないのだ。全然,見事に本の中身に同化出来ない。もしかして,これはみけねこの読解力を越えた深い作品なのだろうか?どちらかというと,読んでソンしたと思っているんですけど。

630●フェアリーランド・クロニクル 泣かない女 嬉野秋彦 集英社スーパーダッシュ文庫 552円
  02/11/12 ファンタジー 
★★★

作品的に,前作よりのってきた感じ〜。もうイッコ,星をあげてもいいかな〜って感じ。第三巻出てたら,買ってもいいかな〜って感じ。でも,古本じゃなきゃね。

629●フェアリーランド・クロニクル 銀の剣 嬉野秋彦 集英社スーパーダッシュ文庫 533円
  02/11/9 ファンタジー 
★★★

主人公サイフリートは,妖精の騎士にして軽い絶世の美青年。女性を大事にする彼が巻き込まれたのは,魔王復活のために誘拐された少女救出であった・・・。軽く読めていいのう。こういうのって。ありがちなストーリーだが,主人公の性格や良し。このスーパーダッシュ文庫,読むのは初めてだ。

628●戦国覇王伝1 乱世ふたたび 中里融司 学研M文庫 590円
  02/11/7 歴史シミュレーション 
★★★

関ヶ原の合戦で東軍が勝利したものの,大阪城で家康は屈辱を味わっていた。そして,奥州の雄・伊達正宗は,上杉と結び,家康と戦うことを決意する・・・。久しぶりに読む歴史if物である。さすがに,出尽くした感のあるif物の中でも最新の部類だけに,よく書けている。どうも,主人公の正宗より,それ以外の秀頼とか三成の方が魅力的なのだが。

627●とねりこ荘奇譚 稲元おさむ ソノラマ文庫 490円
  02/11/6 ジュナイブル 
★★★

大学に入り,待望の一人暮らしを始めることになった圭が借りた下宿は,家賃の安さにワケありのシロモノであった。未亡人の管理人とその娘の美少女は良かったが,住人達がメチャクチャな心霊アパートだったのだ・・・。マンガにありがちな設定である。でも,(メゾン一刻とはじめとして)慣れているシチュエーションだけに,安心して読めるってメリットはあるよね。それなりに面白かったし。

626●白妖鬼 高橋克彦 講談社文庫 500円
  02/11/3 時代伝奇 
★★★★★

陸奥で免官された陰陽師・弓削是雄は,朝廷の命に疑問を抱き,今日を目指す・・・。良作だ!文庫で218頁のごく短い作であるが,こういう作品のお手本のような見事な起承転結をみせる傑作であろうかと思う。

625●髑髏菩薩 加納一朗 双葉社 740円
  02/11/3 時代伝奇 
★★★

公儀隠密が持ち帰った髑髏菩薩の書かれた絵図の秘密とは?隠密の娘しのと,その婚約者の数馬は・・・。まあ,なかなか標準的な時代伝奇小説と言えよう。加納氏の作と思って買っただけの話なのだが,まあ,面白くもあり。面白くもなし。

624●妖魔の潜む沼 クリフォード・D・シマック(冬川亘訳) 創元推理文庫 500円
  02/11/3 SF 
★★★★

20世紀のビリタニアでは,妖魔の軍勢が荒れ狂っていた。スタンディッシュ家の総領息子ダンカンは,イエズスの記録と思われる手稿を,その真偽が判別できるオクスンフォードに運ぼうと,荒涼の地に向かう・・・。この翻訳の初版が1983年であるから,ほぼ,20年ぶりの再読となる。”中継ステーション”や,”都市”などの涙が出るような,シマックの名作群と比べるべくもないが,それでも,読後感爽やかなシマックらしい作品である。RPGの影響を受けている様子がうかがえる。

623●妖怪流刑宇宙 塩谷隆志 ソノラマ文庫 320円
  02/11/3 ジュナイブルSF 
★★★

鎌倉の地に,妖怪達が次々と集う。その秘密とは・・・。ソノラマ文庫,しかも,塩谷氏の昨を古本屋で見つけた時は,本当に嬉しかった。この作品自体としては,たぶん,氏の初期作品であり,(サブウェイファントムシリーズと比べると)見るべきものはない。しかし,ソノラマコレクターとしての血がウハウハ喜んじゃったのである。

622●ドラゴン殺し 中村うさぎ 他 電撃文庫 600円
  02/10/31 ファンタジー 
★★★

ファンタジーの王道。ドラゴンスレイヤーを題材にした5人の作家による競演だ。とは言っても,一番なのは,中村うさぎ氏の”ア・リトル・ドラゴン”であろう。その後,シリーズ化されたのが,なにより人気の証拠。

621●パラレルワールド大脱走 若桜木虔 集英社文庫 340円
  02/10/30 SFアドベンチャー 
★★★★

次元の壁をまた越えた幸代と竜介が迷い込んだのは,大東亜戦争で勝利し,軍事大国となった大日本帝国だった。彼らは,大日本帝国への忠誠心を証明するため,敵国アメリカに潜入し,日本人移民の救出をするはめになる・・・。エッチな中学生二人組の冒険。でも,前作のパラレルワールド大混戦の方が正直,傑作であった。あれを読んだときは,ジュナイブルにこんな傑作がと,腰が抜ける思いをしたものである。それから,何年もこの第二巻を探していたのだった...古本屋で見つけた時は,嬉しかったなぁ。恐らく,第三巻は出てはいまい。誠に残念なこと に,このシリーズ。未完のまま終わっている。

620●魔剣士 妖太閤編 菊地秀行 新潮社 800円
  02/10/29 伝奇 
★★★

なんと,秀吉はゾンビ〜だった。そして,ゾンビ秀吉と,生きてる家康の歴史の陰での戦いが。そして,生ける美死人・奥月桔梗は,なんとなく,フラフラしている・・・。ヘンなストーリーなのだ。奥月桔梗の物語の中での設定というか,必要性がよく分からないのじゃ。まあ,菊地作品には,孤高で,クールで,人間離れをした強さで,美男子の主人公は,必須アイテムなのであるが。

619●蒼穹天女・ユウ 狗狼伝説 新城カズマ 富士見ファンタジア文庫 520円
  02/10/28 ファンタジー 
★★★★

やっとこさ,目的である許嫁・結宇にめぐりあった周防。しっかし!彼女は・・・。驚愕の真実があなたを襲う。ヒェェ〜ってほどじゃないけど。残念ながら,古本屋でゲット出来たのは,この6巻までである。もっと読みたいのう。結局,謎は少しずつ分かって・・・来ないのじゃ!でも,楽しませてもらいました。感謝!

618●精霊少女・ミュリエル 狗狼伝説 新城カズマ 富士見ファンタジア文庫 580円
  02/10/28 ファンタジー 
★★★★

次なるサカウラミの敵が,周防にせまる。今度は美少年(男)だ・・・。フナフナフナ〜。ちょっと,これ。どうなのかなぁ。ヘンに敵を出すよりも,もっとストレートに狗狼との戦いと結末を書けば,もっといい作になると思うんだけどなぁ。

617●夢幻戦士・リオ 狗狼伝説 新城カズマ 富士見ファンタジア文庫 580円
  02/10/28 ファンタジー 
★★★★

周防への復讐に燃える少年(実は少女)貴宮理生。もちろん,こりゃ,サカウラミであった。だって,よい子の周防が悪いことするはずないじゃん?・・・。このシリーズは,○バラキ県である。でも,地元民としては思うんだ。新城氏,ちょっと,勉強が足りんゾ。ただ,地図の地名だけみて,書いてるでしょ?少し,取材しなされ。リアリティがなくなっちゃうのだ。

616●転輪少女・サヤカ 狗狼伝説 新城カズマ 富士見ファンタジア文庫 620円
  02/10/28 ファンタジー 
★★★★

許嫁の少女を救うため,狗狼と戦い続ける周防。突然,実体化したのは,鞘とされる謎の少女サヤカだった・・・。傑作だとは思うのだが,どうもテンポが今ひとつピンと来ないのかなぁ。星四つだけとは。

615●流斬少年・スオウ 狗狼伝説 新城カズマ 富士見ファンタジア文庫 560円
  02/10/28 ファンタジー 
★★★★

狗狼に襲われ,今はもうない時念者たちの里。ただひとり生き残った周防は,とある学園で詩乃に出会う・・・。さすがは,新城氏の作。蓬莱学園ものと比べると落ちるが,なかなかの傑作ではないだろうか。深みがあるのう。

614●荒ぶる神の眠る地 破壊王子3 渡邉由自 ソノラマ文庫 480円
  02/10/6 歴史ファンタジー 
★★

マケドニア軍の内部に厭戦気分は蔓延し,ついに,アレクサンダー大王は,撤退を決意する。そして,征服されたインドの地の王として,シヴァを任じた。三年後,マケドニアの帰路で,アレクサンダーは,病死。広大なマケドニア帝国は,分裂を始める・・・。これにて,破壊王子・全三巻の完である。普通なら捨てちゃうような本だが,貴重なソノラマ文庫だから,取っておかなくちゃ。

613●王都遙かなり 破壊王子2 渡邉由自 ソノラマ文庫 480円
  02/10/6 歴史ファンタジー 
★★

ガルダ国に復帰したシヴァは,マケドニア軍の内部攪乱を試みつつ,大河を挟んでの戦闘を開始した。正直,主人公のシヴァなんかよりも,アレクサンダー大王の方が,よっぽど主人公っぽいぞよ。

612●我が名はシヴァ 破壊王子1 渡邉由自 ソノラマ文庫 480円
  02/10/6 歴史ファンタジー 
★★

古代インドのガルダ国の王子シヴァは,王宮を追放され,盗賊家業に身を落とす。しかし,ペルシャ帝国を制圧したアレクサンダー大王の軍がインドに迫っていた・・・。あんまり面白くないかなぁ。キャラが生きてない。ファンタジーというよりも,背景は,結構史実に忠実である。

611●竜の柩 1聖邪の顔編 高橋克彦 祥伝社 619円
  02/9/22 伝奇ホラー 
★★★★

TVディレクターの九鬼虹人は,津軽十三湊へ,長野の皆神山へ,出雲へと古代日本の歴史を,ピラミッド伝説を,そして龍の痕跡を求めて旅をする。そして,彼らをつけねらう謎の勢力とは・・・。かなり本格的な伝奇小説である。なかなか説得力ある歴史の仮説は面白い。あまりにどんどんとストーリーは展開し,ちょっとワケが分からなくなっちゃうくらいだ。次巻は,ノアの箱船を求めて,アララト山へ向かう予定みたい。

610●外法印 神咒鏖殺行 巻之弐 嬉野秋彦 角川スニーカー文庫 571円
  02/9/21 ファンタジー 
★★★

神咒萬獄と火走姉妹は,今度は隣国に輿入れするお姫様の護衛になるけど,やっぱり邪忍どもがワサワサと・・・。背景世界に関しては,少し凝っているのだが,ストーリー自体は柔道一直線というか,東大一直線か。ちょっと,評価が厳しすぎるかもしれませんね。

609●狂骨歌 神咒鏖殺行 巻之壱 嬉野秋彦 角川スニーカー文庫 533円
  02/9/21 ファンタジー 
★★★

賞金稼ぎの神咒萬獄と火走姉妹は,黒鉄の箱を巡って謎の邪忍との戦いを・・・。漢字を探すのが大変なので,あらすじはこんくらいにしとこっと。古代中国を模した世界観かなぁ。ピカレスクロマンと本にはあったが,確かに今風のジュナイブル・ファンタジーにしては,主人公は正義感は強くない。まずまずの作だとは思う。

608●スピリット・リング L・M・ビジョルド(梶元靖訳) 創元推理文庫 980円
  02/9/18 ファンタジー 
★★★★

十五世紀末のイタリア。魔術師の父の霊が,死霊の指輪に囚われるのを守るべく,ロジモ公を阻止せんとす・・・。あのマイルズシリーズのビジョルドのファンタジー。マイルスは結構好きなシリーズではあるが,正直,本書の方が面白かったと思う。見事に歴史と,ファンタジー(魔法)を融合させた。

607●闘う帆船ソフィー パトリック・オブライアン(高橋泰邦訳) パシフィカ 1200円
  02/9/13 海洋冒険 
★★★★★

海尉艦長のジャック・オーブリーを主人公とした海洋冒険小説だ。訳者の高橋氏の努力で,日本の小説界においてまったく認知されていなかった海洋小説の分野が,すそ野を広げた時期に紹介された作のひとつ。あまり,派手さはないが,この書き込みはすざましいと思う。ただ,もちろんのことだろうが,あの唯一無二とも言える大傑作・ホーンブロワーシリーズには,とうてい比較の対象とはならない。しかし,今。あの時,つぼみがふくらみ始めた海洋冒険物は,どこにいってしまったのだろうか。ボライソーシリーズがハヤカワ文庫から出ているのを除くと,もはや,古本屋でしか見ることは,あたわず・・・

607●蒼夜叉 高橋克彦 講談社 680円
  02/9/13 ホラー 
★★★★

オカルト雑誌のフリー記者・万梨子の目の前で,次々と自殺が。そして,必ず謎の美少年に出会う。ソロモン王の秘宝とは,崇徳院の怨念が,今,ここによみがえる・・・。ボクって,結構,こういう作品って いうか,作風が好きなんですよね。神社巡りのシーンが実に良い。最近,高橋氏は新作を発表してくれないので,残念なんだけど。今は,あまり伝奇小説のたぐいって,一時期の人気はなくなってしまったのだろうか。

606●セコポリ 吉岡平 ソノラマ文庫 495円
  02/9/13 SF 
★★★

近未来。新たな警察組織が誕生する。第二警察,通称”セコポリ”である。元自衛隊員の江藤章市は,変人だらけのセコポリに配属されて・・・。近未来なので,SFに分類したのだが,警察小説とでもすべきだろうか。吉岡氏にしては,いい作品ではない。駄作の部類であろうかと思う。がっかりしたのは,あとがき。意外と浅いなぁ。そういうもんなのかな?

605●逆襲ハンニバル戦争 ローマ攻略 拓殖久慶 中央公論新社 857円
  02/9/8 歴史シュミレーション 
★★★

ここまでは,史実のハンニバルの通りに行動した御厨。いよいよ,独自の戦略を打ち出し,ようやく首都ローマを攻略する。しかし,スキピオこと,第二次世界大戦時のライヴァルのパットン将軍の企みが御厨に迫る・・・。

604●逆襲ハンニバル戦争 カンナエ会戦 拓殖久慶 中央公論新社 857円
  02/9/8 歴史シュミレーション 
★★★

ついに,イタリア半島へ進攻したハンニバル。第二次ポエニ戦争の開幕・・・。史実におおむね忠実なこの作品。主人公が日本人のタイムトラベラーというのが,異色だが。エッチすると,過去に行って,過去の歴史をなんとなく変えたいなァという主人公・御厨。でも,わざわざそんな妙なことしない方が,この作品。品が良くなるような気もしちゃうのだが。

603●逆襲ハンニバル戦争 アルプス越え進攻 拓殖久慶 中央公論新社 857円
  02/9/8 歴史シュミレーション 
★★★

タイムスリップして,カルタゴの英雄ハンニバルとなった御厨は,打倒ローマを目指し,象軍団と共にアルプスを越える。敵は,ローマのスキピオ親子だ・・・。かなり真面目なシュミレーションではないかと思う。カルタゴとローマの二回に渡るポエニ戦役は,歴史で習ったが,細かいところは全然知らなかったんでした。でも,意外と当時のローマはカルタゴより応援できる。ハンニバルに感情移入出来ないが,それもまた,著者のねらいなのだろうか。

602●シャーロック・ホウムズの思い出 コナン・ドイル(鈴木幸夫訳) 新学社文庫 700円
  02/9/7 推理 
★★★★★

そして,ホウムズは,生涯最大の敵であるモリアーティー教授と共に,ラインバッハの瀑布の中に消えていったのであった・・・。なつかしの新学社版ホームズである。学校の図書館にズラリと並んでいたものだった。いろいろな訳のホームズを読んだが,やっぱり,一番は新潮文庫版であろうか。

601●ドリトル先生と秘密の湖 下 ヒュー・ロフティング(井伏鱒二訳) 岩波少年少女文庫 550円
  02/9/7 ジュナイブル 
★★★★★

アフリカの秘密の湖に生き埋めになっていた大ガメのドロンコ。ドロンコは,ドリトル先生に,ノアの時代の遙かな歴史を明らかにするのです・・・。残念ながら,上巻が手に入らなかったので,下巻だけ読んだ。でも,これはこれで,なかなかの怪作ではないかと思う。


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