2002年11月1日(金)の冒険

 仕事をさぼったリカちゃん隊 出発す!

玉簾の滝

 我が家を7時15分に出発す。いつも,仕事に出かける時間より10分程早くね...

 そういえば,夏休み以降,休暇を取っていないことに気づいたボクタチ。「休もうよ」─そして,ボクタチは,一昨日になって,それぞれの職場に休暇願いを出した。そう・・・もう紅葉の綺麗な時期じゃないか。

 空は,どんより曇り空。天気予報によると,今日は雨。しかし・・・決行だっ!行くぞ。
 行路は,国道349号線をまっしぐらに北上することにした。今日は金曜日。平日ではあるが,町とは逆の方角に向かっているので,通勤ラッシュには巻き込まれない。平日って,いいよねぇ〜。本当は,高速道路を使いたいところであったが,ボクタチは,ちょっと節約することにした。だって,片道2,500円はかかっちゃうんですもの。どうせ,急ぐ旅じゃないですし。1時間弱くらい走ったところで,ふと,旧道に入り,”玉簾の滝”に寄ってみた。大した場所じゃないのだが,ここに寄るのって,何年ぶりだろうか?さぞ,紅葉が美しいに違いない・・・。しかし,写真でご覧のとおり,紅葉(もみじ)は,実に青々と生い茂っておった。ここらへんは,まだまだ紅葉には早すぎるようである。
 そして,国道に戻り,またまた一路,北上す。福島県に入ったのは,ちょうど時間を計ったかのように,ジャスト8時半だった。

 

 入水鍾乳洞の冒険

 時々,雨がぱらつき,また止む。国道は狭くなったり広くなったり。棚倉町で国道118号に入り,猫啼温泉から県道へ。片倉温泉,母畑温泉と,小さな温泉地が現れて,また消え行く。どこにでもある田舎の道だが,ここらへんは,小さな旅館が数軒しかないような温泉地が多いんだ。

入水鍾乳洞 受付所(左)と洞窟入口

 10時45分。ついた!今回の第一目的地”入水鍾乳洞”へ。入口の大駐車場には,軽トラが一台止まっていた。ドアに”滝根町”と書いてある。ウーム。平日とはいえ,こりゃ,想像を絶して空いておるのう。近くには有名な”あぶくま洞”があるのだが,お客はみんなソッチに行っちゃうのだろうか?ボクタチは,傘をさして歩き出した。誰もいない...と思ったら,途中,例の軽トラの役場の人らしき人とすれ違う。巡回に来たのかなぁ?
 閉まっているソーメン屋や,お店を通り過ぎながら,三分ほど登っていくと,受付があった。ひとりオジサンがいて,「いらっしゃいませ〜」と声をかけてくれた。

こんな感じらしい...

 さて,この入水鍾乳洞は,三つのコースがある。
 Aコース(30分)は,普段の服装で,ラクチンに行ける「超初心者赤ちゃんコース」。デパートの中を歩くより安心だ。Bコース(1時間)は,短パンと草履とカッパを借りて,ローソク片手に,四つんばいになって,水の中を行く「中級者普通コース」。Cコース(1時間30分)は,さらに奥へ,案内人付きで行く「超上級者地獄の黙示録コース」なのである。なんでも,ものの本に寄ると,四つん這いになって,パンツまでビジョビジョになるのはアタリマエ。コイみたいに滝登りをしなくちゃならない箇所もあるそうな。さて,どれにしようかな・・・

料金 Aコース 大人・高校生 550円,団体:15名〜/500円
小中学生 450円,団体:15名〜/400円
Bコース 大人・高校生 700円,団体:15名〜/550円
小中学生 500円,団体:15名〜/450円
Cコース 4,600円(案内人付き。団体割引なし)
営業時間 8:30〜17:30(3月1日〜11月30日),8:30〜16:30(12月1日〜2月28日)
問合せ先 入水鍾乳洞管理事務所  TEL:0247-78-3393(代)

 相談の結果,さすがに,Cコースは,インディ・ジョーズでも,ちょっとキツそうなので,せめて,Bコースなんかどうかなぁ?「あの〜」ボクタチは,受付のオジサンに聞いた。「Bコースだと,寒くないですか?」「Bコースは,水の中を歩きますから,かなり冷たいです。下のお店で,短パンとカッパと草履とロウソク(計900円)を貸してくれますヨ。水は,氷水くらいの冷たさで,3人に一人くらいは,途中で戻ってきちゃいます。今日は雨ですから,増水してますね」「(フナフナフナ〜)・・・Aコースをお願いします」

 

下は濡れた石灰岩だ 狭い階段。通れるかなぁ 不動滝

 入口から入った途端,狭い!ツルツルする〜。ボクタチは,急に閉所恐怖症になってしまった。
 薄暗い証明に照らされた洞窟内は,腰をかがまなくちゃ歩けないし,両脇から岩のつきだした狭い通路では,身体を横にしてカニ歩きをしなくちゃ通れないのだ(それでも,岩に服をこすっちゃう)。太っている人はとうてい無理だろう。ところどころに,「停電したら,係員が迎えに行きますので,動かないでください」との看板がある。

 しばらく,必死で上り下りする。途中途中では,両手をついて進まなければならない。”不動滝”・”行者の滝”・・・小さな滝が数カ所あり,突然。広々とした空間に出た。ここが,”一休洞”。ようやく,身体を伸ばせる。その名の通り,ほっと一息つける空間なのだ。でも,なんか臭いや──突然,小さな影が,頭上を走る。蝙蝠だ。この 黴臭いニオイは,おそらく蝙蝠のフンなのであろう。

Aコース終点

 そして,また狭くなって・・・その先には,「Aコース終点」「Bコース始点」とあった。
 ここから先は,川の中を歩いていくことになる。ボクタチは,水に手を入れた。ヒャッコイー!こんなトコに入っていったら,インキン・・・じゃなかった。凍傷になって,足を切り落とさなくちゃならなくなっちゃう のだ。ホントいうと,この先にいささか興味はあったのだが,この服装では,どうしようもない。 靴と靴下とズボンを脱げばいいのだろうけれども。ボクタチはクルリとUターン。またまた狭い洞窟を逆に戻って,出口へと戻った。

 外へ出ると,短パン&草履姿の若者二人が,いざ,洞窟探検に赴かんとするところであった。勇者達よ。インキンになるとも知らず,気の毒なことだ・・・。下の(レンタル草履の)店,ようやく開いたらしいね。

 ここ,入水鍾乳洞は,車で15分ほど先にある”あぶくま洞”と比べると,かなりマイナー。あぶくま洞は,広いし,ライトアップされているし,最高に美しい鍾乳洞だ。入水 鍾乳洞で,Aコースに行くんだったら,たぶん,あぶくま洞の方がずっといいだろうと思う。ここは,B・Cコースにこそ,価値がある。
 ボクタチも,Bコース。やっぱり,行ってみたかったなぁ。今度来る時は,バッチリ準備わざわざ,レンタル用品でオカネを使うこともありませんものね)して来よう。そして,水の中を四つん這いになったり,コイみたいに滝のぼりをするんだ。

 時計を見ると,もう,11時半である。ボクタチは,駐車場までの道を下り,そして,次なる目的地にて,紅葉を見るのだ・・・

 

 真っ赤な秋(仙台平)を探して

まっかだな まっかだな
つたの葉っぱが まっかだな
もみじの葉っぱも まっかだな
沈む夕日に 照らされて
まっかなほっペたの 君と僕
まっかな秋に かこまれている

まっかだな まっかだな
からすうりって まっかだな
とんぼの背中も まっかだな
夕焼け雲を 指さして
まっかなほっペたの 君と僕
まっかな秋 に呼びかけている

まっかだな まっかだな
ひがん花って まっかだな
遠くのたき火も まっかだな
お宮の鳥居を くぐりぬけ
まっかなほっペたの 君と僕
まっかな秋を たずねてまわる

 さて,紅葉の見頃な場所とは...日光。 これはありきたりだ。塩原・鬼怒川。ネコでも行ってる。塔のへつり。去年行っちゃった。安達太良山。あそこは,バッピーがいるからなァ・・・

 結局,夕べ,せっせとネットで探し回って見つけた紅葉の名所は,”仙台平”であった。なんでも,ちょうど今時期が,紅葉の最高の見頃だと書いてあった。

仙台平展望台よりの紅葉
あぶくま洞方面を撮す

 入水鍾乳洞を出て,左の山道を10分ほど登る。なんだか,急に霧が出てきたぞ?
 仙台平キャンプ場の手前で,左の細道へ。対向車が来たら絶対やばそうな道だ。グルグルグルグル・・・ここだっ。霧の中に浮かび出た広い駐車場には,ポツーンと一台だけ車があった。誰か中で寝てるぞ。ボクタチは, そのアヤシイ車とは,離れたところに駐車し,そして,展望台へ。さて。熱き血潮のように真っ赤な,仙台平高原の紅葉とは,これじゃ。左の写真を見よ!

 ──ホラ。すごい紅葉でしょう?霧で見えないですケド。なにせ,雨もチョッピリ降っていたし。これだから,山の上の天気ってのは...。ホントは,真っ赤っかな景色のハズなんだ。目をつぶって想像するしかないのだ。

 仕方なく,キャンプ場まで戻り,そのままグルリと(右回りに)山道を回って,星の村天文台駐車場へ。ここから,北側にある,あぶくま洞方面の写真をパチリ。これで,せめて, なんとか紅葉っぽいかなぁ?少しだけ,星野村天文台に入ってみる。でも,プラネタリウムの時間は13時からだった。お腹も空いちゃったし,そんなに待てないヨ。

 今度は,あぶくま洞駐車場へ。フムフム?広いのう...空いているのう。遠足に来たらしい小学生のバスが目立ったくらいだ。
 入洞料は,1,200円もするので,これはパス。実は,何年か前に来ちゃいましたしね。お土産コーナーに入り,ここで,喜多方ラーメンカップヌードルと,福島限定桃キャラメルを買う。特に,桃キャラメルは,驚きの味であった。福島に行かれる方は,是非これをお土産にお勧めしたい。一箱130円ですし。

 キャラメルをなめながら,山を下る。美味しそうな店はないかなぁ?結局,キョロキョロ探しながら,次の目的地に着いちゃった。そう──小町伝説で有名な,小野町へ。

 

 小野小町の町

小野新町駅

 平安初期。今から1,200年ほど前,夏井川上流のこの地方は,七里ケ沢と呼ばれていた。この頃,父と共にこの地に赴任したのが,小野の篁であった。篁ははじめ,矢大臣山の麓に舘をかまえていたが,地の利が良くて温泉の湧く谷津作の下都に居を移した。 館には,各郷の長者の女達が出仕していたが,中でも,最も容姿の優れた愛子(めづらこ)を,篁は愛し,生まれたのが,小町─小野小町なのである。後に篁は,姫と共に,朝廷の命により京へ戻っていくが,その徳と善政をたたえる人々数千人が,沿道に集まって彼を見送ったという。それ以来,この地は,小野と呼ばれるようになり,現在に至る。

 メシだメシだメシだ〜 メシだ メ〜シ〜だ〜(タケダのCMで)
 と,ハラペコのボクタチが,やってきたのは,小野町。磐越東線の小野新町駅の無料駐車場に車を停めたボクタチは,傘を差して,美味しい食堂を探して歩き出した。ハラが減ると,気分も優れないのだ。しかし,小野町って,何もないところ。駅舎は安普請であり,観光地らしき様子は皆無である。「普通,駅前には,オシャレな喫茶店や,レストランがあるもんだけど」「何もないよね。あそこの定食屋さんしか」「ちょっと,寂れすぎじゃ?」確か,”ぶるる福島”には,”小野小町生誕の地碑”もあるって書いてあったのに,それらしきものもない。
 結局,また車に乗って,少しだけ戻って,弁当屋さんの中で,安い蕎麦を食べた。これが意外にも美味しくって,びっくり。これでまた,ボクタチは,すっかり,ご機嫌になったのである。

 小野小町にゆかりがあると主張する地は,全国28都府県に及ぶ。我こそは生誕の地なりと主張する場所は,北は,秋田県(秋田美人の祖だそうな)から,南は,宮崎県(宮崎美子の祖先だそうな)まで及び,小野小町の墓は,全国数え切れない。我が県にも二カ所ばかり墓があり,亡霊が出る山さえある。深草少将や在原業平など,当時の全国的美男子をことごとく袖にした小町・・・

花の色は 移りにけりな いたづらに
       わが身 世にふる ながめせしまに

 世界三大美人の一人で,古今和歌集の六歌仙の一人としても知られる小野小町。どんな人だったのだろうか... 



 (以下,数十行を削除す。その理由はこ れのとおり)

 

 リカちゃんキャッスルの”みけねこリカちゃん隊”

リカちゃんキャッスル

 そして,ボクタチがこの旅の最後に向かったのは・・・そう。今回のみけねこ○○隊のコードネームとなった”リカちゃんキャッスル”である。”リカちゃんキャッスル”は,小野町の中心部近くにある。車を走らせていると,だんだんと,巨大なお城が近づいてきた。

巨大リカちゃんのお出迎え

 リカちゃんって,みなさん,知ってますよね?特に,男子諸君には,リカちゃんのお着替えをしてみたり,頬ずりしたり,ペロペロ舐めたりした経験が必ずあるハズだ(ホラ。正直に白状しなさい。おそらく,冷蔵庫の奥あたりに大切に保管してるでしょう?)。
 小野町は,実はリカちゃん発祥の地としても名高い。ここ,リカちゃんキャッスルは,1993年に,昭和43年生まれのリカちゃん25周年を記念して,リカちゃん工場を改造したものなのである。すごいでしょ?ネズミーランドなんか,メじゃないのである。

 ガラガラの駐車場に車を入れる。あれれ?平日のせいかなぁ。薄暗い空からは,雨がサバサバと降ってきている。でも,リカちゃんに逢える嬉しさで,ボクの心は太陽のように輝いていた。
 では,いよいよ入ってみようか。オッホン。・・・ジャジャーン!

 入口では,等身大リカちゃんのお出迎えだ。等身大といっても,ボクより大きいような気がする。 

名   前 誕生日 備      考
リカちゃん 香山 リカ 5月3日(11歳) 白樺学園5年生,身長142cm,34kg
パパ 香山 ピエール 8月8日(36歳) ジャパンフィルハーモニーの指揮者
ママ 香山 織江 7月7日(33歳) ファションデザイナー

 リカちゃんは,小学5年生の11歳だ。ちょっぴりあわてんぼで,勉強はあんまり好きじゃないんだ。家庭環境は,複雑怪奇を極め(バーチャンはフランス人だ),パパリンは,長い間(なぜか22年間も),消息不明の状態で,妻子を日本に残してフランスに渡っていたが,突如,帰国したところ,あまりの若い風貌に,ママリンやリカちゃん達は,度肝を抜かれてしまった。リカちゃんの下には,なんと,双子と三つ子の姉妹がおり,スッチーの姉(香山リエ)もいたが,現在,消息・生死共に不明の状態である。

 さてさて。一人500円払って,まずは階段を上って二階へ。そこは,リカちゃんミュージアムだ。言葉はいらないだろう。まずは,見よ!

初代様じゃ 哀れなワタルくんとその仲間たち リカちゃんリカちゃんリカちゃんリカちゃ〜ん
メーテルリカだ!

 懐かしいー。1967年の初代リカちゃんは,結構,額が広かったんだ。カワイイけど,時代を感じる。あっ!ワタルくん発見!最近,リカちゃんは,イサムくんとイチャイチャしているようだが, 過去のボーイフレンドだったワタルくん──かわいそうに。まったく,リカは,男の純真をもてあそぶ魔女だよ...

 リカちゃんは,初代から5代目まである。だんだんと顔が丸く,目がやさしくなっていく。胸もだんだんふくらんでいったそうだ。派生パターンもいろいろあって,ガングロリカちゃんとか,なんと,マタニティリカちゃんというのもある。リカのやつ・・・オレをさしおいて,いったいどこのどいつと 。やっぱり,イサムのやつだろうか?・・・それにしても,リカちゃん。まだ小学生だってのにね。これが,今風ってやつ?

ファクトリーでは

 さて,二階から,リカちゃんファクトリーを見下ろすことが出来る。実際に,リカちゃんを製造しているのだ。女性工員達が,セッセとがんばっている。リカちゃんの顔を描いて,髪の毛をつけて,髪をとかして,ボディーをつけて・・・工員さん達は,モクモクと働いている。いいなァ。ボクも,この 豪華なお城で,リカちゃんを作りながら,毎日楽しく過ごしたいものだと思うよ。

 それ以外にも,女の子の大好きなGIジョーや,トランスフォーマーなど,タカラのいろんなキャラクターの展示室もある。その先の休憩室で,ちょっと休憩。 ジュースの自動販売機があった。ここで,みけねこ一番のお気に入りである”メーテル・リカ”を発見す。 「そうよ鉄郎。生きているという事は素晴らしいという事だわ」というメーテルのセリフが聞こえてきそうである。鉄郎リカとか,車掌リカとかも是非見てみたかった。

 リカちゃんショップでは,ここでしか買えないリカちゃんがある。そう。あなただけのリカちゃんが手に入るのだ。1,500円で,リカちゃん(いろんな顔つき)と服とアクセサリーを選んで,自分だけのリカちゃんをラッピングするってワケ。みんな,やってみたいでしょ?彼女にも,買え買え言ったのだが,なぜかやらなかった。やっぱり,バーニー ちゃん(リカちゃんのグラマー大人版)の方が良かったのかなぁ?

 ──というわけで,これでボクタチ”みけねこリカちゃん隊”の短い短い冒険は終わりだ。やっぱり,出かけるなら平日につきるよ。仕事をさぼってね。
 そして,ボクタチは,来た道をせっせと戻ったのである。それでは,次の冒険の時まで,さようなら... 

 

みけねこリカちゃん隊 

 

★「ぐるぐるハムスター」のアイコンは,ユキコさんにご作成いただきました。とっても感謝です★
 

 へ戻る