ナイトサファリへ(かみね公園へ)

不定期日記より。2003年8月2日(日)

 

 昨夏の”みけねこライオン隊”の冒険。シンガポール旅行でのただ一つの心残りは,ナイトサファリを心ゆくまで楽しめなかったことであった。
 それがいつまでもいつまでも,心に残っていたのだ...

 昨日,新聞の折り込み広告を見て,ボクは「アウー」と叫んだ。──そう。ナイトサファリに行ける!みけねこ新ライオン隊の再結成だ!

 16:45。パルパル1919便は,大空へ飛び立った。
 「ゴゴゴゴゴー」
 しかし,この時間帯の空路はひどい渋滞だ。通勤帰りの飛行機だろうか。ナイトサファリの時間は迫っている。しかたないので(モッタイナイけど)高速空路へ。

カミーネ公園空港のゲート

あんどんまつりの真っ最中

コンサート会場

 17:45。パルパル1919便は,途中,乱気流に巻き込まれながらも,定刻よりやや遅れてシンガポールはカミーネ公園空港へ無事着陸す。
 ここ,”かみね公園”は,シンガポール日立市のシンボルである神峰山(594m)の裾野に広がる市営公園なのである。
 なんとかかんとか,上の方に駐車場をメッケて,パルパル号をつっこんだ。

 そして,トコトコ歩き出した。折しも,”あんどんまつり”の真っ最中なのである。あんどんまつりの由来はまるっきり分からないが,あんどんに関係あることに違いないと賢いボクは思った。
 会場までたどり着くと,ナントカ婦人会やら,ナントカ商店街の出店が出ていて,トウモロコシとか,冷やしラーメンとか,カツサンドを売りつけようと声を枯らしている。あんまり買う人はいないみたい。シンガポールは不景気なのだ。

 公園の上(上といっても,会場から歩いて2分くらい)では,コンサートが開かれており,地元の女性達が,ハデハデしい民族衣装を着て,シャンソンのコーラスを歌っているた。地元ののど自慢達が,普段鍛えた喉を披露しており,みんなウハウハと大喜びの様子だ。

西口ゲート

 そこから山を反対側へ下る。
 ほんの5分ほどで,ナイトサファリの西口ゲートだ。ナイトサファリといえば,世界でも類を見ない夜の動物園。実は,さぞすごい人出であろう──と思っていたのだが ガラガラじゃないか。

 ナイトサファリは,世界でも類を見ない夜だけ開園する動物園。シンガポールのものとは異なり,ここ,”かみね公園”の”かみね動物園”は,昼間の動物園。8月の6日間だけ,眠い動物をたたき起こして,夜6時から9時まで開園する「夜の動物園」である。シンガポールのナイトサファリは,100種1,000頭以上の夜行性動物がいるが,コチラは,110種550頭の昼行性動物がいる。(数だけ見ると,それほど遜色ないが,かみね動物園は,ウサギやハトなどが主である)

 18時。まだまだ明るいなァ。ボクタチは,一人500シンガポールドルを払って入場す。
 まずは,正面ゲートの方から回ることにした。正面ゲートには,まあまあ・・・入場者が少しいた。なんてったって,ナイトサファリだってのにね。なぜみんな来ないんだろう?

ゾウサンゾウサン

お鼻が長いのね〜

ラーマ奥様インタビュー

 最初は象舎である。やっぱり,象は動物園の花ですよね。最初はゾウあたりかな。そして,真ん中はハトとかスズメで,最後にライオンとかパンダあたりで ドーンと締めくくるのが,一般的動物園ってもんなのさ。はじめチョロチョロ中パッパはお料理だけのこと。
 しかーし。いなーい!ゾウのやつ。もう,飼育小屋の中に帰っちまったんだ。ゾウのいない動物園なんて,草木のない植物園に等しい。カネカエセー・・・と思ったら,裏側の檻に入っていた。ここで,ゾウは眠るんですね。 ゾウはやさしい顔で草をムシャムシャ食べていた。

 次なるは,ラマ。ラマ達は,ラマ僧のように穏やかな様子で,柵をガリガリ囓っていた。その隣には,アメリカバイソンがいた。

動物資料館

エビとカニの展示だ

←これが,ここ,シンガポールのナイトサファリのマップである。右下のトコが入口なのだ。

 動物資料館。そのプレハブのいかにも安そうな建物はゾウ舎の向かいにあった。悲しいくらいにボロッチイ。ピンクの看板に「エビカニ合戦」と書いてある。これ,最初は,てっきり倉庫かと思ったのだが...
 「入ってみようか」
 「お金取るかもよ」
 「まっさか〜」
 オソルオソル入ってみると,やっぱし無料だった。ザリガニやサワガニがいる。めずらしいのう!・・・お客達は,感嘆のため息を上げた。これじゃ無料ですよね?
 でも,植木鉢をかき集めて熱帯っぽい雰囲気をかもしだそうとしている(でも,あまり成功してないですけど)努力には頭が下がった。市営の小さな動物園もいろいろ大変なのだ。今は,どこの動物園も経営が大変だと聞く・・・

 エビカニ合戦を後にして順路を進むと,次は小さな小屋の中にいる(たった一匹の)カワウソ。毛の抜けたペンギン数羽。ガチョウにアヒル。 向こうには,ハトもいるゾ。
 さすがは,世界に誇るナイトサファリである。なかなか粒よりの動物たちではないか?ハクビシンの前では,シンガポールの観光客達は「SARSの原因はコイツだ 。日帝の次に憎い」とニクニクしげにつぶやいていた。いや・・・ハクビシンが悪いんじゃないんだよ。なんでもガツガツ食べちゃう悪食の中国人が悪いのに。

カワウソの小屋

ペンギン

ガチョーとアヒール ハクビシン

ふれあい広場

毒蛇を受け取る

モル吉だ

 次なる順路は,”ふれあい広場”。小動物と子供達がふれ合えるコーナーってワケ。どこの動物園にもあるものだ。シンガポールでも変わりませんなァ。
 ポニーが一頭いて,背中に子供を乗せてくれる。驚くべきは,大きな黄色い毒ヘビ。この毒蛇と,チューチューしたり,首に巻いたり出来るのだ!サービスいいのう!さすがは,世界に冠たるナイトサファリである。
 さらに,(もちろん)モルモットやウサギをダッコも出来るのだ。まったく,ネズミは可愛いのう・・・

 そしてそして。ミニブタがブーブー鳴き。ツキノワグマがうろうろし。シカがしかたなく寝て。アライグマがいて。だんだんと日は陰り,ナイトサファリらしくなってきた。ヤマアラシ,タンチョウ・・・そして,順路は北園へ。

ミニブタ

ツキノワグマ

シカ ラスカルし

次第に

日は陰り

山を荒らすやつ

タンチョウ

 向こうに”カバさんハウス”と書かれた建物が見えてきた。ウーム・・・みけねこのピンク色の脳細胞が動き出した。みけねこの推理によると,このカバさんハウスは,カバさんに何らかの関係があるに違いない。
 そう──カバさんハウスはホーカーズだった。そして,その前がカバ池。やっぱりね!

グルグル〜

開けてくれ〜

 ここで,しばし休憩す。カップのコーヒーを飲んで,カバ見物。
 カバさん達は,池をグルグル泳ぎ,陸に上がった。そして,扉の前へ・・・そう。中に入りたいのだ。いつもなら,とっくに中に入って,美味しいご飯を食べている時間なのに。でも,今日はナイトサファリ。カバさん達は,仕方なくまた池に入った。

 フラミンゴ園(フラミンゴ達は立ったまま寝ていた)を通り,キリン(小屋の中にいた)を見た。キリンはやさしい目つきをしていた。レッサーパンダが寝ていた小屋はクーラーがついていた。 気持ち良さそ〜。サル山では,子猿たちがいっぱい産まれたらしい。子猿が滑り台に昇っていくと,お母さん猿が,連れ戻しに行く。見ていないようで良く見ているなぁ。そして, ベローンと寝ているトラ。ライオンは隣の部屋で寝ていたが,ちょっと写真が失敗しちゃった。

 去年の シンガポールでのナイトサファリでは,デジカメの写真は暗くて殆ど全滅の有様だったが,今回のFinePix401は,さすがにISO1600。威力を存分に発揮してくれ,無念を晴らすことが出来た。

 最後に,寝ているゴリラを見て──さて。帰ろうか。ナイトサファリの出口の前は遊園地だった。光の渦がグルグルと回転していた──

フラミンゴ園

キリンレモン

パンダだ(レッサーだけど) サル山

キーキー

トラ

さて。帰ろうか

遊園地があった

 19:30。パルパル1919便は,チョンギ空港を飛び立った。
 途中,デニーズにトランジットして,ボクタチが帰国したのは夜10時近かった。

みけねこ新ライオン隊 完


 「パルパルのお気に入り」 へ戻る