不定期日記より。2005年5月9日( 月)にお出かけしたこと...
2005年5月9日(月) その1
緑深き山間の村だった。平成の大合併によって市になったばかり。そこにはV字型の美しい竜神峡があり、その清流の遙か上を歩行用として日本一の大吊橋”竜神大吊橋”がある。橋長375m・幅3m、高さは100m。
2005年2月15日の”報道STATION”で、キャスターの古館伊知郎氏が「税金の無駄遣いだァ!」とプロレスの実況のように絶叫していましたな。この橋の先は行き止まりの役立たずであり、先っぽに「木精の鐘」というのがあって、100円を入れると鐘が鳴って、メッセージカードが出てくるだけ。それで税金を33億もかけおって・・・ってらしい。
──というわけで、GWの連休が終わって観光客の激減した今こそ千載一遇のチャンスとばかりに我々は出かけたのである(実は、今日は代休を取っちゃったのでした)。ここ竜神峡では、4月下旬から5月中旬まで、”竜神峡鯉のぼりまつり”が開催され、GW中は、1000匹の鯉のぼりを見るために、全国から観光客がゾッとするほど集まるのである。
狭い県道をズンズン北上し、看板に従って左折。いくつもある無料第○駐車場や個人営の有料駐車場(500円)、仮設トイレ(昨日までの渋滞の程がうかがえる)が点在する急な坂道をグルグル上るのだ。この工事用の仮設トイレ、渋滞でオシッコが我慢出来なくて、窓から「シーシー」としちゃう人にとっては、実に助かるのだ。
竜神大吊橋
2005年5月11日(水) その2
幸いにして、大吊橋前の無料第一駐車場へ。連休明けの平日の月曜とはいえ、さすがにこの一番近い駐車場はほぼ満車だった。下の無料第二駐車場からだって、歩いてあの急坂を登ってくるのは結構大変そうである。
うわー。鯉のぼりがいっぱいだ。1000匹いるのかなぁ?
さて──ここまで来ちゃったら、橋を渡る他ありますまい。みけねこは震える手で、渡橋料金300円×2(もちろん、クンクンは無料)を払う。
大吊橋へGO!
竜神峡を見下ろす。鯉のぼりたちが踊る
わしゃわしゃ
もっとわしゃわしゃ
・・・と、写真のとおりたっぷり楽しんだのであった。ついでに、気前の良くなったみけねこは、「木精の鐘」に100円を入れて、カンカン鳴らしてしまった。
1994年、33億円の建設費は、”ふるさと創生資金”の1億円と、残りは水府村で全額出資したらしい。人口7千人の過疎の村にとっては、必死の村おこしであっただろう。行き止まりの純粋に観光用の橋であるのは最初からのこと。建設費どころか維持費さえ、300円の渡橋料ではとても追っつかないだろうが...村人がそれでいいというなら、いいではないか。みけねこのように、こうしてやってくる村外からの観光客も楽しませてもらえるのだし。古館氏に言わせれば、こんなモウケにならない橋は取り壊してスクラップにしろと言うのだろう。そして、日本の行楽地の楽しみはディズニーランドと東京ジョイポリスだけになってしまう。
(なお、橋の先は行き止まりではなく、ここから亀ヶ淵までの明媚な渓谷散策の道へ降りていくことが出来る。これはテレビ朝日の取材不足)みけねこは、無駄かもしれないが、ここはいいと思った。この大吊橋がなかったら、この竜神峡の美しい景色(そして鯉のぼりも)は決して見ることは出来なかったのだから。
なお、ここの売店でお土産にドングリの実を買って帰る。クヌギの実にソックリなのだがが、どんな味がするか楽しみなのだ。