ポティロンの森探訪記

不定期日記より。2003年4月13日(日)

 

4月13日(日) ポティロンの森 前編

 東の『東京ディズニーランド』,西の『ユニバーサル・スタジオ・ジャパン』と並び称される我が国屈指のテーマパーク。
 そんな巨大テーマパーク『ポティロンの森』が,茨城県は江戸崎町にある。そんなうわさを聞きつけたボクタチは,さっそく出かけてみることにした。
 いえ・・・『ポティロンの森』が江戸崎町にあるってコトは,茨鬼県に住んでいるボクタチは,前々からよ〜く知っていたのでした。
 正式名称「江戸崎農業公園ポティロンの森」。江戸崎町が社運・・・いや。町運をかけて,町おこしのための起死回生の秘策として,1999年にオープンした総面積約27万平方メートル(あそこらへんは,土地だけは余っているのだ)の体験型農業公園である。園内には花々が咲き乱れ,ゴーカードやおもしろ自転車,さらには不定期にヨーロッパ民族芸能ショーも楽しめるというオドロキと遊園地である。”ポティロン”とは,江戸崎町が世界に誇る名産物・カボチャの意味である。江戸崎町では,八百屋に行って,「おじさん。ポティロンちょうだい」「アイヨー」って言うワケ。
 しかし,せっかくオープンしたものの,1,000円の入園料と500円の駐車場(あんなド田舎なのに)に近隣の町民も恐れをなしたためだろうか,閑古鳥が鳴く状態であった。ホームページも一応あったものの,最新情報が半年も前のしかない有様。かの上九一色村の『ガリバー王国』もビックリのテーマパークであった。

 ところが,久しぶりにHPを見ていたら,なんと,更新されている!しかもリニューアルまでしていた。
 なになに?4月13日(日)は,ポティロンの森5周年記念で,入園無料。しかも,あの”千と千尋の神隠し”の主題歌「いつも何度でも」を歌った木村弓氏がやってくるというではないか!みけねこが,ゴマキの次くらいに好きなアーティストである。こりゃ,行かねば...ね。

住 所 茨城県稲敷郡江戸崎町上君山2060-1
電 話 0298-92-3911
入園料 大人(中学生以上)1,000円
小人(4才〜小学生)500円
ワンちゃん 500円
開園時間 9:00〜17:00(土日祭日〜17:30)
休園日 不定休
駐車料金 500円(1年間駐車無料)
ホームページ http://www.potiron-no-mori.com/

 ポティロンの森に行くには,我が家から高速道路を使っても1時間半くらいである。仕方ない。残り少ないハイカを使いますか。それにしても,片道1,350円。往復で2,700円。さらに駐車料金500円の合計3,200円。入園料1,000円×二人分がタダになることを考慮しても,ずいぶんかかっちゃいますね・・・
 左の表をご覧いただきたい。入園料のトコ。ワンちゃんも一頭500円も取られるのです。ガメツッ!ネコならタダなのかなぁ。

なんだろう?

なんでしょ?

 常磐自動車道を走っていると,なにやら右前方にモクモク煙が出ていた。パトカーがウィーンと走っていく。なんだろう?
 やがて,中央分離帯の植え込みの間から一瞬,バスが燃えているのが見えた。パトカーが何台も来ている。燃えているバスの後ろは,大渋滞が何キロも続いた。
 明日のニュースに載っているだろうか?

 桜土浦ICを降りて,約40分。国道408号を左折してしばらく行ったところに,ポティロンの森はあった。どんどん車が入っていく。いつもは,猫の仔一匹,スズメ一羽だって入っていかないはずのポティロンの森に。
 ボクタチは,駐車場のオジサンに500円の駐車料金を払う。引き替えに,1年間有効の駐車カードをくれた。ある意味,商売上手ではあるが──でもなぁ。近い人ならいいですけどね。ボクタチにはなぁ。意味ないのです。
 後楽園球場五個分はありそうな広大なる駐車場は,もう半分以上車で埋まっていた。ボクタチは,パルパル号をおいて,エントランスへ向かって歩き出した。

4月14日(月) ポティロンの森 中編

 Porte 〜門〜 ヨーロッパへのエントランス

入口は大にぎわい

いくど〜

 エントランス。これが,意外に立派な作りである。バカにしていて悪かった──

 さすがに人が多い。入園無料なので,「タダより安いものはない」とばかりに,カネのない連中がゾロゾロ集まってきたのだ。もちろん,わざわざ遠方からやってきたボクタチもですけどネ。
 門をくぐると,そこでは,年間有効入園券を売っているブースがあった。ナニナニ?1,500円(本日のみ1,400円)で,一年間入園無料なんですって。結構,申し込んでいる人がいる。二回くれば,元が軽く取れちゃうじゃん。駐車料金といい,ポティロンの森。なかなか商売上手でんな〜。しかし,これは近場のファミリーにはよろしいだろうが,遠いボクタチにとってはね〜。たぶん,もう一度くることは・・・少なくとも1年以内には絶対ないと断言する。たとえ,無料券をもらおうとも。

 そして,庭園の道。色とりどりのパンジー,そして真っ黄色の菜の花が美しい景色を奏でる。
 春だ──。今年初めて出会った春。そんな気がした。

 Ville 〜街〜 ヨーロッパの街並みでこだわりのグルメ&ショッピング

ここ,ヨーロッパの街さ

 ここが,ポティロンの森の中心地かな。街って名前からして。さすがは,街だけあって,何軒かのお土産物屋さんや食物処があり,グルリと丸い広場を囲んでいる。まさに歴史と伝統のヨーロッパ!・・・には程遠いが,それなりの雰囲気ではないか。

 奥に大きな建物がある。レストラン軒ホールだ。そうそう。ここで,あの木村 弓氏の公開録音があるんだよね。ええと,14時からなんだけど,今11時ちょっとだ。のぞいてみよっと。
 あっ!イター。ヒチロが!ウォーン!ハクサマ〜。オオトリサマー。木村 弓サマー!
 ただ今,リハーサルの最中のようだ。「ポポポッポッポ ポテポテロン ポッポッポ ポティロンの森♪」
 席は,千尋好きのロリコンファミリー達が準備よく持参したマットで,全て取られちゃっている。畏るべし・・・ファミリー。ボクタチもマットを持ってくればよかったなぁ(もっともっと早い時間にね)。

ホールには(写真真ん中を拡大)

イター

 係員たちは,『撮影・録音はご遠慮ください。見つけたら没収します』と書いたプラカードをもって練り歩いている。カメラで一生の記念に木村 弓氏を撮って,家宝にしようとしたパパが,係員にこっぴどく怒られているようだ。
 しかーし。ボクは,入口のあたりまで遠ざかると,かの富士フイルムが誇るFinePixF401を取り出して,光学ズームを三倍にウィーンと伸ばした。ついでに,デジタルズームも最大にした。そして,ボクは悪事を働いてしまったのである。うっかり。
 禁じられると,やりたくなっちゃうのが人情。人間って不思議・・・

 ついでにボクタチは,ドーナツを買うと,それをパクパク食べながら,次なるエリアに向かった。

4月15日(火) ポティロンの森 後編

白鳥達???

 そこは芝のエリア。左手には大きな池があって,白鳥たちが優雅に泳いでいる・・・と思ったら,白鳥型及びパンダ型の足こぎボートがワサワサ狂ったように動き回っているだけであった。肝心の水鳥たちは,岸に避難している模様。まったく気の毒なことだ。

ドックランスペース前にて

 向こうにイヌたちがいっぱいいいる。なにだろう?そこは,”ドックランスペース”。その広い柵の中でイヌを自由に遊ばせることの出来るスペースのようだ。なにせ,入園料イヌ一匹700円も取るんですもの。そんくらいないとね〜
 しかし,四匹も大きなイヌを連れてきたオバサンもいる。(しかし,ヘンなイヌー。イギリスのイヌかな?)それにしても,いくら今日が入園無料だからって・・・でも,ワンコたちも,今日の(無料の)良き日を前々から楽しみにしてたのかもしれません。

 さて,次なるは牧のエリアなのだが,ここは乗馬体験しか出来そうもないので,さっさとパス。

 Compagne 〜村〜 ヨーロッパの田舎で懐かしいふるさと体験

 ヤッポンで生まれ,ヤッポンで育ったみけねこ。そんな和風みけねこには,別段懐かしくもないのだが,ヨーロッパに生まれ育った江戸崎町民には,ひどく懐かしいところなのであろう。
 さて・・・ただ今,11時半。そろそろお昼を食べませんとね。12時になると,腹をすかせて凶暴になったファミリー達がドドドと押し寄せてきますから,早めに食べておくのが,こういったテーマパークでの基本中の基本なのである。

pays natal

これがハンバーグランチ

 さて,どこにしようかな?ポティロンの森のレストランは,このデフレ不況の時代のただ中にあって,極めてインフレ状態である。小泉さんや竹中さんにもノウハウを教えてやればいいのにね。あちこちのぞいてみて,結局,この”村”にある”pays natal”(故郷)ってレストランに入ることにした。なぜなら,ハンバーグランチが(外界に比べればだけど)比較的安い900円であったから。
 さて,ハンバーグランチは,なかなか(ここにしては)良心的である。ハンバーグは,確かに小麦粉90%であり,しかもさめていたが,とにかくデッカイ。小麦ハンバーグはイマイチなれど,鳥のカラアゲとポテトが美味しかった。食べている最中,飢えきって泣き出した子供をつれたファミリー達がワサワサ入って,列を作っていた。早めにきて良かったっと。

 結局,小麦ハンバーグは少し残してしまったが,オナカはふくれたわい。よしっ。次なるエリアへ行ってみますか。

4月16日(水) ポティロンの森 終編

 Jouer 〜遊〜 自然の中で心も体もリフレッシュ

 ここでは,おもしろ自転車やゴーカードがグルグル走り回る。パターゴルフも有り。このエリアで,ファミリー達は,ポティロンの森にガッポガッポと豊富な運転資金を落としていくのだ。ドケチのボクタチは食事代しか使っていませんけどね。
 ポティロンの森の境界沿いをボクタチは歩いた。
 桜並木の道。ハラハラと白いものが落ちる。桜吹雪だ。今日,やっと桜をよく見ることができたよ。来週には,葉桜になっちゃうんだろうね。ここで,今年最後の桜を鑑賞することができたのに感謝。

 ──チュウチュウトレインが,桜の吹雪の中を走ってきた。

 Toucher 〜愛〜 のどかな牧場で動物たちとふれあい体験

唯一の牛

羊たちの沈黙

ムシャムシャムシャ

 牛が一頭。羊が十頭くらいいる。かわいいね!
 牛はパンダみたいなつぶらな眼差しだし,羊どもは,草取ってくれ草取ってくれとおねだりする。
 草を柵ごしに羊にやっていると,他の羊たちも集まってきた。しかし,羊は,「あっち行けよ」と他の羊を頭で押しやる。ついに,喧嘩になっちゃった。ゴメン・・・羊たち。

 そして,池をぐるりと一周し,元の”街”へ。
 13時か...ホールをのぞくと,さらに人が増えていた。
 「どうしよう。14時までは時間があるよ」
 「リハーサルで見たし,もういいよね」
 「ウン。いっか」

 そんなわけで,ボクタチは,ポティロンの森を後にした。
 一日時間をつぶすには,ちょっとつらいけど,子供達を放しとくにはいいところかも。そして,ボクタチは,長い間,パルパル号を探し回った。このだだっ広い駐車場のどこに置いたっけ?なにせ,駐車場がいっぱいになっちゃってさ。

 高速道路で,バスが燃えていた辺りを通ったが,かすかに路面が水で濡れているだけで,もはや事故の跡形もなかった。

 

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