不定期日記より。2005年2月8日(月) のお買い物...

MTVX2004HF購入記

2005年2月8日(火) パソコンテレビ X1

 1982年。当時テレビとパソコンは両立しないのが世界の常識であった。そこで立ち上がったのがプロジェクトXを見過ぎて目がショボショボになったシャープの技術陣であった。男達はワンワンと泣いた。さて,前フリはこのくらいにしよう。

 2001年夏。みけねこは秋葉原をブラついていた。そう・・・愛機『みけねこ号』を,19年前のあのパソコンテレビにすべく。LAOX・石丸電気・T-ZONE・ドスパラ・クレバリー・トライサル・グレイスフル・PC−BANK・・・ううっ。足が棒のようじゃ。みけねこはドテラ(これは当時の秋葉原ウォークの最もトレンディなファッションであった)をパタパタとした。ちなみに,後ろ三つは当時秋葉原で大流行だったオウムショップである。サリン如きを恐れていては,パソコンテレビは夢のまた夢なのだ。
 そして,俺コンハウスへ。ぬっ。ここは他店よりも1円安いぞ!みけねこは,AopenVideo Station VA1000Plusをしっかりとつかむと,レジに持って行った。
 当時,TVチューナー界では,CANOPUSMTV1000が一世を風靡 セピアしており,5万弱の値段ながら,生産が追いつかないほどの人気だった。そんな中,Video Station VA1000Plusは,1万2千円という破格の値段ながら,チューナーは定番のPhilips製チップ。ステレオ放送対応や充実したオマケソフトなどなかなか優れたシロモノであった。画質はやっぱりそれなりでしたけど。

 その後,長い間Video Station VA1000Plusを使用していたが,『みけねこ号』が『ニューみけねこ号』。『ニューみけねこ号』が『みけねこウルトラモンスターゴージャス号』になるにつれ,だんだんと使わなくなった。理由は安定性。ビデオキャプチャーカードは,ハード的な相性が多いことで知られるが,これに悩まされたのだ。『みけねこウルトラモンスターゴージャス号改』に至っては,チューナーソフトを起動した途端,マシンがリセットするか,フリーズするかの二つにひとつ。WDMドライバを怪しんだり,IRQのバッティングを怪しんだり。多少の改善は見られたもののついに最終的な解決には及ばなかった。みけねこシリーズは非インテルだし,オーバークロックしているし・・・これって,まるっきり自業自得なのじゃ。

 と,前フリは本当にこれでお仕舞い。みけねこが,”パソコンテレビX1”を当時大変欲しがっていたという古いお話でした。

 そして。ついにVideo Station VA1000Plusを『みけねこウルトラモンスターゴージャス号改』からスカッと取り外して,気持ちよく押し入れにしまい込んでしまったのである。幸せのため息をついたみけねこは,ずいぶんと久しぶりにビデオチューナーカードの最新情報をネットで調べていた...フーム?

2005年2月9日(水) MTVX2004HFとは?

2月9日(水) MTVX2004HF購入記 2 MTVX2004HFなのかっ!
 
 それは,CANOPUSの最新鋭テレビキャプチャーカードMTVX2004HF だった。こんなに進歩したんだ...MTV1000の後継機種MTV2000がその高性能故に大ヒットしていたのはよく覚えていた。しかし,値段は6万5千円弱だったはず。それから数年・・・機能がさらに進化を遂げたにもかかわらず,2万5千円弱なんですよね〜。ゴキュリ。

 MTV1000MTV2000の大ヒット後は,CANOPUSは(ビデオカード部門もそうだったが),他社との価格競争についていけず業績の悪化を続けたらしい。いくらいいものを作っていても,値段には勝てないということなのだろうか?CANOPUSって,昔ビデオカードを買って以来ですけど,なんとなくいいイメージをずっと持っていた。

 MTVX2004HF  2004年8月10日発売(ちょっと古いですけど)。

 Philips製ハードウェアMPEG-2エンコーダ「SAA6752HS」搭載。パソコン用TVチューナー初の映像信号と音声信号を分離処理する「スプリットキャリアチューナー」搭載。3DY/C分離と3Dノイズリダクションを同時に利用できる「W3D」機能搭載。地上/CS/BSの各チューナーを別途用意することでデジタル放送録画可。コピーワンス録画可。
 発売当初の値段は3万円弱だったが,昨年末頃から5千円ほど実売価格が下がっているらしい。じゅるる〜。

TV受信部 NTSC(日本地域対応)
音声多重/ステレオ放送対応
受信可能チャンネル VHF 1〜12、UHF 13〜62、CATV C13〜C35

※専用の受信機等が必要となるCATVは受信できません
入力端子 F型コネクタ x 1
ビデオ入力部 ビデオ入力信号 NTSC
※不正なビデオ信号(劣化したビデオテープを再生した場合、長期間使用したビデオデッキで再生した場合など)は録画できません。
※コピープロテクトされているビデオ信号を録画することはできません。
ビデオ入力端子 《入力1 7ピンDINコネクタ》
Sビデオ コンポジット (付属の変換コネクタ使用) コンポーネント (付属の専用ケーブル使用) のいずれかひとつを接続できます
《入力2 7ピンDINコネクタ》
Sビデオ コンポジット (付属の変換コネクタ使用)、のどちらかを接続できます
入力映像調整 Brightness, Contrast, ガンマ補正, Sharpness, Hue, Saturation
(エンコード結果に反映されます) ※コンポーネント入力時を除く
オーバーレイ映像調整 Brightness, Contrast, Saturation
(エンコード結果には反映されません)
オーディオ入出力部 オーディオ入力 3.5φステレオミニジャック x 2 (ステレオ2系統)
オーディオ出力 3.5φステレオミニジャック または サウンドカード内部接続用コネクタ
※どちらか一方の使用となります
MPEGエンコード部 ビデオ圧縮 符号化方式 MPEG2 MP@ML
ビデオ画素数 720x480, 480x480, 352x480, 352x240
ビデオビットレート 最大15Mビット/秒
(Iフレームのみの場合、最大25Mビット/秒)
オーディオ圧縮 MPEG1 Audio Layer2、リニアPCM
多重化 MPEG2 プログラムストリーム
消費電流(最大) +5V 1.7A, +12V 460mA, -12V 50mA
使用温度範囲 5〜45℃
使用資源 割り込み IRQを1つ
メモリ空間 512バイト分の領域
ボードサイズ 156mm x 107mm ※突起物含まず
パッケージ内容 MTVX2004HFボード,7ピンミニDIN-コンポジット変換ケーブル,7ピンミニDIN-コンポーネント変換ケーブル,内部接続オーディオケーブル,CD-ROM,マニュアル

 みけねこはますます欲しくなってきた。また,唾を呑み込んじゃお。ごっくん!

2005年2月10日(木) MTVX2004HFを我が手に

 ネットで調べてみたところ,一番安い(本日現在です)のがパソコン工房。21,483円+送料630円(クレジットカード可)である。
 でも...みけねこは一日たりとも待てないのじゃ。だって,人間いつ死んじゃうか分からないでしょう?しかも,今なら付属のデジタルAVコントロールソフトウェア”FEATHER2004D”が,3月末までにユーザ登録すれば,”FEATHER2005”に無料バージョンアップサービスとなるんですって。こりゃ大変だァ!お店へ急がなくちゃ。
 かくして,ケーズ電気24,900円(さらに現金3%値引き)とヤマダ電気24,900円(さらにポイント5%付き)と見比べて,めんどくさくなったみけねこは,ヤマダ電気で買っちゃったのである。ああ。買っちまったぞよ!

 家に帰って,さっそくパソコンに組み込みだ。

1.カードは,PCIの三番目にした。AGPとIRQがバッティングしないと昔から評判のスロットだ(本当かどうか分かりませんが,後からデバイスマネージャで見たら競合していなかったのは確か。下図では17番がそれ)。

 

2.付属の内部接続ケーブルで,「MTVX2004HF」とマザーボード(又はサウンドカード)のAUX端子をホイホイ繋ぐ。
 http://www.canopus.co.jp/tech/faqid/faq000549.htm

3.手持ちのアンテナコンセントプラグを繋げる。簡単過ぎるので,ここらへんでアクビがプワ〜と出た。

4.パソコンを起動。付属CDより”FEATHER2004D”他,ソフトウェアをインストール。外出先からの予約録画ソフトの”CiRAgent”だけは不要なのでこれだけ外す。

 よっしゃよっしゃ。田中角栄のように満足したみけねこは,錦鯉にエサをやるような手つきでコントロールソフトの”FEATHER2004D”を起動した。その瞬間!
 ──フリーズした。

2005年2月11日(金) MTVX2004HFを我が手に

 ちっ。このくらいじゃ一向に驚きませんけど...一番アヤシイと思っていた丸紅ルートじゃなかった。AthlonXPのソフトウェアクーラー”CoolON”を削除して再起動──はい。これで大丈夫。
 でも,今の寒い時期はいいですけど,真夏になってAthlonXPを冷やせなくなるのはつらいなぁ。オーバークロックしているみけねこが悪いんですけどね。

 いよいよ,コントロールソフトの”FEATHER2004D”を起動。おおっ!なんたる画質よ!ガオー。今までのVideo Station VA1000Plusが深夜の砂嵐だとすれば,MTVX2004HFはデジタルハイビジョンのようじゃ(大げさ)。それにしてもいい画質じゃの・・・ただ一つのささいな瑕疵と云えば,音が全然出ないことくらいかな?やれやれ。

 内部接続ケーブルはOK。マザーにAUX端子を殺しているジャンパーでもないかと目を皿にしてみた・・・目が痛くなった。BIOSで機能を殺しているのかとジックリ探す・・・ない。
 もちろん外部経由にすれば,オーディオケーブルで,MTVX2004HFLINE OUT端子→パソコンの音源ボードのLINE IN端子に繋ぐと音は出るけど,しかしこれは美しくない。みけねこの美学に反するのだ(みけねこの判断基準は,ブンドル局長と同じ美しいか美しくないかだ)。
 ついに発見した解決は,”コントロールパネル”→”サウンドとマルチメディア”での設定だった。まさかデフォルトで”補助入力”(Windows2000の場合)がミュートになっていたとは思いもよらなかった。
 http://www.canopus.co.jp/tech/faqid/faq000550.htm

 さて。↓こんな↓感じで...操作は軽快。画質も良し。とりあえず,画面は邪魔にならないように320×240ドットにした。右側のリモコンが面白いでしょう?こんなに小さくしても,字幕など実に精細である。
 こうして,みけねこは,ネットを見ながらテレビを見る「ながら族」(死語)となれたのである。

 

2005年2月12日(土) FEATHER2005

 購入して,ユーザ登録をしたその翌日(何話かに分けて書いた今までの作業って,MTVX2004HFを買って帰ってほんの1時間くらいの間でのことなのじゃ。翼クンがドライブシュートの体勢で足を振り上げた状態で,それから約1ヶ月間くらいは岬クンとの深い仲や日向小次郎の少年時代を延々と放送するのと同じなのです)──さっそくカノープスからメールが届いた。『カノープスより「FEATHER2005」ダウンロードページ公開』ですって。待ってました。この新バージョン(Ver.8.01)は,末端価格4,179円である。”FEATHER2004D”をインストールしていたのは,たったの一日だけってことになっちゃった。
 まずはこの旧バージョンをアンインストールして,”Canopus TV Tuner Products環境クリーナー”なるもので,レジストリの隅々までスッキリお掃除。掃除しきれなくて,セーフモードで再度実行(800×600ドットにしないと,削除ボタンが押せないので注意)。結構,カノープスって面倒くさいことさせますなぁ。

 ”FEATHER2005”の画面はこんな感じ...標準では,640×480ドットが最低サイズだが,これじゃ,でっかいものクラブじゃ。パソコンの”ながら族”には厳しいので,フルスクリーンモードを解除して,”FEATHER2004D”と同じUIに戻しちゃった。ついでに,例のリモコンも急に邪魔に思えてきたため,(「操作パネルを隠す」コマンドで)消しちゃいました。

 

2005年2月13日( 日) MTVX2005発表さる!

 次の日。またもやカノープスからメールが来た。『カノープスより MTVX「ネット de テレビ」キャンペーンのお知らせ』ですって。連日のメールとはなんでしょうな?
 な・な・なんと,もう1ライセンス分”FEATHER2005”をプレゼントしてくれるそうです。イランわい。「会社の仕事パソコンにでもコレ仕込んで,リモート予約をしたらどうですか?」って趣旨らしい。それにしても,カノープスがこんなに太っ腹なのはどう考えてもおかしい...と思っていたら,こういうことであった。
 http://www.canopus.co.jp/catalog/mtvx2005/mtvx2005_index.htm

 ギャー!2月26日発売。予価19,800円ですって?ニャオーン!

 みけねこは,非道いショックを受けた。PTSDになってしまい,心のケアが必要になった。
 しかし・・・動作環境をよく見よ。WindowsXPのみだ。W2K使いのみけねこは,それだけを心のよりどころとした。

2005年2月14日(月) ビデオ=DVD化計画

 そろそろ録画をしてみよう。
 録画予約は,もちろん時間直接指定の他,インターネット番組表の「テレビ王国」から”iEPG”ボタンをポチリと押すだけ。立ち上がった設定画面から画質などを指定するのだが,デフォルトの”標準1”でDVD一枚がちょうど2時間くらい,概ねVHS品質となるだろうか。どうせアナログ放送なので,これ以上の高ビットレートをわざわざ指定することもないだろう。
 録画しながら,PCを他の作業に使っていて(つまり,この日記を書いていても)ストレスをまったく感じさせないのは,さすがにハードウェアエンコーダーである。最初は恐る恐るだったのだが,その余りの安定ぶりについ安心してガシガシ酷使したくなる。  

 ゴ〜ジャス号のHDは ,たったの80G。だから本格的な録画マシンとしての活躍は難しい( 我が家にはメインのレコーダーとしてPSXもありますしね)のだが...ひとつ 是非ともやりたいことがあった。それは,古いビデオのDVD化。なにせもう18年も見ていないのがありますし。早くやらなくちゃダメになっちゃうのだ(もうカビてるし)。やったるか。 それにしてもビデオの巻き戻しってこんなに遅かったんですね。ムカムカ。PSXの120倍速に慣れちゃって,とても我慢がならないのじゃ。

1.ビデオデッキを準備する。リビングより古(いにしえ)のデッキを持ち出してきた。すごいホコリだ...ゲホゲホゲホッ!この巨大なビデオデッキは,みけねこの父がゴミバコから拾ってきたという(ウワサの)シロモノ。Panasonicのその名も『ピッタリれんたろう』なのだ。この間,ヤフオフで290円で売り出されているのを見つけた。我が家のもう一台 あるフナイのモノラル再生専用のは,れんたろうよりは遙かに新しいものの,完全に壊れているという小さな欠点がある。

2.家中を探し回って,黄色いコンポジットケーブルと,赤白&ミニステレオプラグのオーディオケーブルをやっとの思いで見つけた。これと付属の変換ケーブルを介して,ようやくビデオデッキとMTVX2004HFを接続。

3.録画。モードは「標準1」の720×480と「標準2」の480×480と「長時間」の352×480の両方を試してみた。その結果は...元のビデオの劣化ぶりは想像を絶しており,MTVX2004HFの誇る3D Y/C分離・3DNRとラインタイムベースコレクタをもってしても,全然変わり映えしないことが判明した。ショック。もう「長時間」モードでいいや。

4.”Ulead DVD MovieWriter Advance SE”で,メニューを作ってDVD化(プロジェクトDVD!参照)してお仕舞い。なお,”Ulead DVD MovieWriter Advance SE”の場合,「標準2」の480×480だと,プロジェクトに対応していないということで延々と再エンコードの羽目となり,また画質の劣化の元となるため,これは避けた方が良い。

 てなワケで,大事なテープがDVDになったわけだが...元々が悪いせいかやっぱ画質も悪いですなぁ。
 これにて,MTVX2004HFの目的はとりあえず達成したわけだ。

(続く...)


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